4. ファイナンシャルアドバイザーからのアドバイス
本日は、厚生年金で月額30万円以上を受け取っている人の割合について紹介しました。厚生年金では、年収が高く、加入期間が長いほど、将来の受給額が増える仕組みです。しかし、高額受給者となれる人は一握りです。多くの方は老後の生活費を公的年金だけでまかなうのは難しいと感じるでしょう。
こうした背景から、老後資金の準備がますます重要になっています。お金を増やす方法としては、大きく3つのポイントが挙げられます。
まず1つ目は収入を増やすことです。現在の職場でキャリアアップして年収を上げるのはもちろん、年収アップのために転職という選択肢も視野に入れても良いかもしれません。
2つ目は支出を減らすことです。節約を意識する際、突然の出費を完全に防ぐのは難しいものですが、固定費を見直すだけでも長期的には家計に大きな影響を与えることができます。少額でもコツコツと見直しを行い、家計の無駄を減らしましょう。
最後に3つ目は資産運用です。現在の銀行金利は非常に低いため、金利で物価上昇に対抗するのは現実的ではありません。余裕資金がある場合は、金融商品での資産運用を検討するとよいでしょう。また、まとまった資金がない場合でも、iDeCoやNISAといったつみたて投資を始めることで、少額から資産を増やすことが期待できます。
ただし、資産運用にはリスクも伴います。メリット・デメリットをしっかりと理解したうえで取り組むようにしましょう。
豊かな老後に向けて、まずは情報収集から始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省年金局「令和5年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「は行 報酬比例部分」
足立 祐一