4. 現役世代が意外に知らない?「公的年金・2つの盲点」

年金額に関する話題が出たところで、老後の年金に関する「意外な盲点」を2つご紹介しましょう。

ひとつめは「年金は毎月振り込まれるわけではない」という点。

公的年金の支給日は、偶数月の15日(土日祝日の場合は直前の平日)。2カ月に一度、前月までのふた月分が合算で振り込まれるしくみです。

毎月給与が振り込まれていた現役時代とは、家計管理のリズムもやや変わってきますね。

ふたつめは「老齢年金から天引きされる税や社会保険料がある(※)」という点。

現役時代の給与と同じく、手取りと額面があることも、ぜひ知っておきましょう。

※個々のケースにより、天引きにはならず普通徴収となることもあります。

5. まとめにかえて

今回は、70歳代のおひとりさま世帯の年金額や貯蓄額に注目して、シニア世代のリアルな生活事情を探ってみました。

こういったデータを知ると、自分の老後を少し具体的にイメージできるようになりますよね。

老後生活を支える大切な柱である「年金」ですが、それだけで余裕のある生活を送るのは難しいのかもしれません。

特に、物価が上がる中で生活費も増加傾向にあり、現役世代の人はこれまで以上に老後資金の準備に本腰を入れる必要があるのではないでしょうか。

そんな中、注目されているのが資産運用。最近では、新NISAやiDeCoといった税制優遇制度のおかげで、「なんだか難しそう…」と思われがちだった資産運用のハードルが下がってきています

たとえば、NISAでコツコツ投資したり、iDeCoで節税しながら老後資金を積み立てたりするのは効率的な方法のひとつといえるでしょう。

とはいえ、運用の選択肢はこれだけに限りません。大事なのは、「自分に合った方法」を選ぶこと。まずは老後に必要な資金をざっくり計算して、自分のリスク許容度や目的に合った運用スタイルを見つけてみるといいでしょう。