10月27日に行われた第50回衆議院議員総選挙では、与党の自民党と公明党が過半数を割り込みました。自民党は191議席(小選挙区132、比例代表59)を、公明党は24議席(小選挙区4、比例代表20)となり、それぞれ前回より56議席、3議席減少しました。一方、立憲民主党は148議席(小選挙区104、比例代表44)を獲得し、前回より52議席増加しました。与党は過半数を確保できず、野党が勢力を伸ばす形となりました。
総務省が発表した投票率は53.85%でした。
今回は、東京都第15区(江東区)において、当選を果たした前職の立憲民主・酒井なつみ氏と、約1000票差にまで迫りながらも敗れた無所属・須藤元気氏についての情報をおさらいします。
1. 東京都第15区(江東区)で当選した酒井なつみ氏の基礎情報
10月27日に行われた第50回衆議院議員総選挙において、東京都第15区(江東区)に出馬した酒井なつみ氏が6万6791票を獲得(10月27日23時59分確定)して当選を果たしました。
酒井なつみ氏のプロフィールや公約についてみていきましょう。
2. 酒井なつみ氏の公約
酒井氏は、信頼できる実行力のある政府をつくり、男女差のない国会を目指すとしています。経済対策では、所得増や賃金格差の解消を掲げています。社会保障は、医療・介護・福祉・保育・教育・学童などベーシックサービスの質・量を充実させる方針です。一児の母でもあることから、子育て支援にも社会全体で取り組むとし、大学までの国公立教育無償化などによって教育格差を解消するとしています。
このほか、多様性を認め合い誰も取り残さない社会への実現や世界の平和と気候変動対策への取り組みにも意欲をみせています。助産師の経験を生かして、少子化対策の推進やDVなどの困難を抱える女性への支援を充実させていくとも述べています。
3. 酒井なつみ氏が掲げる子育て支援とは?
酒井氏が掲げる子育て支援として、政府は2024年10月から、児童手当を大幅に拡充しました。主な変更点は以下の通りです。
- 所得制限の撤廃:これまで所得制限があった家庭でも、全額支給されるようになりました
- 支給対象年齢の拡大:支給対象が中学生以下から高校生年代(18歳の誕生日後の最初の3月31日まで)に拡大されました
- 第3子以降の手当増額:第3子以降の支給額が月額3万円に増額されました
- 支給回数の増加:支給回数が年3回から年6回に増え、偶数月に支給されるようになりました
これらの変更により、より多くの家庭が経済的支援を受けられるようになり、子育ての負担軽減が期待されています。