2024年8月の内閣府「令和6年度年次経済財政報告」によると、日本の家計の金融資産は増加しているものの現金や預金が金融資産の大半を占めているのが現状です。
富裕層と呼ばれる世帯の資産保有額や資産の増やし方はどのようになっているのでしょうか。
本記事では、富裕層と呼ばれる純金融資産総額1億円以上の割合を紹介するとともに、元銀行員の筆者が資産を増やす2つの工夫をお伝えします。
1. 富裕層は資産1億円以上の世帯
2023年3月1日に発表された野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産は364兆円と推計」によると、資産1億円以上5億円未満の世帯が「富裕層」5億円以上の世帯が「超富裕層」と呼ばれています。
【写真全4枚/1枚目】純金融資産保有額の階層別にみた保有資産規模と世帯数。2枚目は富裕層の世帯数の推移を紹介1/4
1.1 富裕層の保有資産規模での分類
- 超富裕層:5億円以上
- 富裕層:1億円以上5億円未満
- 準富裕層:5000万円以上1億円未満
- アッパーマス層:3000万円以上5000万円未満
- マス層:3000万円未満
1.2 富裕層の保有資産規模と世帯数
- 超富裕層:105兆円/9万世帯
- 富裕層:259兆円/139万5000世帯
- 準富裕層:258兆円/325万4000世帯
- アッパーマス層:332兆円/726万3000世帯
- マス層:678兆円/4213万2000世帯
2. 純資産総額1億円以上の割合は約2.7%
準資産総額1億円以上の富裕層と超富裕層の割合は全体の約2.7%を占め、世帯数にすると148万5000世帯です。
保有資産額においても、全体の保有資産額は1632兆円で、富裕層と超富裕層の保有資産規模は364兆円となっています。
保有資産額が全体のおよそ22%を富裕層と超富裕層が占めているとわかります。
3. 日本での富裕層は10年連続で増えている
野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産は364兆円と推計」によると、過去10年間近くにわたり富裕層が増え続けています。
富裕層と超富裕層の資産保有世帯の推移を見ていきましょう。
- 2011年:81万世帯
- 2013年:100万7000世帯
- 2015年:121万7000世帯
- 2017年:126万7000世帯
- 2019年:132万7000世帯
- 2021年:148万5000世帯
増えている要因は、株式などの資産価格の上昇により富裕層や超富裕層の保有資産の増加、さらには準富裕層の一部が富裕層に移行したためと考えられます。
次の章では、元銀行員の筆者が考える資産を増やすための工夫をお伝えします。
4. 【元銀行員が考える】資産を増やす2つの工夫
ここでは、株式会社ハッピーカーズが年収1500万円以上の男女を対象に調査した「お金持ちの趣味」のデータをもとに、資産を増やすための工夫について解説します。
調査概要は以下のとおりです。
<調査概要>
【調査名】「お金持ちの趣味」に関する調査
【調査期間】2024年4月1日(月)~2024年4月2日(火)
【調査方法】リンクアンドパートナーズが提供する調査PR「PRIZMA」によるインターネット調査
【調査人数】1002人
【調査対象】調査回答時に全国の年収1500万円以上の男女であると回答したモニター
【調査元】株式会社ハッピーカーズ
【モニター提供元】ゼネラルリサーチ
4.1 資産を増やす工夫1つめ:「副業」をする
調査の結果によると、約3人に1人は副業をしてます。副業を始めた理由の多くは「収入を増やすため」と回答しています。
副業を始めた理由(複数回答)
- 追加の収入を得るため:46.2%
- 将来のための貯蓄や投資を増やすため:35.2%
- 自己成長や挑戦を求めるため:33.7%
- 趣味や興味を活かすため:32.6%
- キャリアのスキルや経験を積むため:24.7%
- 他の仕事や雇用の不安定さへの対策として:12.8%
2018年1月に厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」が公表され、副業や兼業に関したルールが明確化され、副業を認める企業が増えてきています。
勤務している企業が副業解禁している場合、副業をして収入を増やすことを検討してみましょう。
もともと赤字家計であれば、赤字分の減少もしくは解消に繋がります。
本業の収入のみでの生活をしていた場合、副業することで余裕資金が生まれるため、これまでお金が足りずに諦めていたことができるようになります。
4.2 資産を増やす工夫2つめ:「資産運用」をする
突発的な出費や老後資金の備えのために、資産運用を検討しましょう。
副業をしていると回答した方の半数以上が投資をしているデータがあります。
どのような副業をしていますか(複数回答)
- 投資家:50.6%
- 不動産:32.9%
- 講師やコンサルタントの活動:18.6%
- 自動車の運営・販売:18.3%
- 飲食店経営:15.7%
- ブログやYouTubeチャンネル、SNSの運営:14.0%
資産運用は、経済の変動や政策変更により資産価値が大きく変動する可能性があります。
金融商品の特徴を理解し、リスクも考慮したうえで始めましょう。
5. 収入を増やして余裕資金を運用していこう
資産を増やすためには、余計な支出を減らして家計の収支バランスを整えていく必要があります。
ただし、生活する中で食費や医療費、子どもの教育資金など節約できない費用が出てきます。
支出が多い場合は、貯蓄を取り崩すなどして支出とのバランスを整えていきますが、貯蓄を取り崩してばかりでは将来的な不安が大きくなります。
もし副業解禁された企業で働いているなら副業で収入を増やす、節約するなどして支出を抑えるなどして資産運用を検討してみましょう。
参考資料
- 内閣府「令和6年度年次経済財政報告」
- 野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産は364兆円と推計」
- ハッピーカーズ「【年収1,500万円以上の男女】約3人に1人は副業をしていると回答!趣味を副業にするメリットは…」
- 厚生労働省「副業・兼業の促進に関するガイドライン」
- 一般社団法人日本経済団体連合会「副業・兼業に関するアンケート調査結果」
円城 美由紀