4. 資産形成は「長期・分散」を
今、幅広い世代が「老後の資金は足りるだろうか」と不安に感じているでしょう。。
まず、今の日本は超低金利の時代。銀行にお金を預けていても、ほとんど利息がつきません。
それに最近は物価も少しずつ上がっていて、貯金だけで老後資金を準備しようとすると、かなり大きな額を貯めないと追いつかないのが現実です。
そこで、ぜひ検討しておきたいのが資産運用です。
最近は、NISAやiDeCoといった税制優遇のある資産運用制度が注目されていますよね。こういった制度では、投資信託などを通じて運用するので、運用成果によっては積み立てたお金が増えることもあります。
もちろん、資産が増える可能性がある一方で、値動きがある分、マイナスになることもあるでしょう。
ただ、長期的にコツコツ積み立てて分散投資をすれば、リスクを抑えながら資産形成ができるんです。
特に老後までまだ時間がある人には、この「長期・分散投資」という考え方を知っておくといいでしょう。
一方、もう老後が目前だったり、「リスクはできるだけ抑えたい!」という人には、債券のような比較的安定した資産を使って運用するのも手です。
最後に、資産を増やすことは大切ですが、病気やケガなど、突然の支出も想定しておかないといけませんよね。
「やっと貯めたのに、医療費でほとんどなくなってしまった…」とならないよう、保険などの保障を備えながら、長期的な視点で少しずつ資産を増やしていきましょう。
5. 【参考】60歳代・ひとり世帯の貯蓄額
- 金融資産非保有:33.3%
- 100万円未満:8.5%
- 100~200万円未満:4.7%
- 200~300万円未満:2.8%
- 300~400万円未満:4.3%
- 400~500万円未満:2.4%
- 500~700万円未満:3.5%
- 700~1000万円未満:2.8%
- 1000~1500万円未満:6.6%
- 1500~2000万円未満:4.5%
- 2000~3000万円未満:8.0%
- 3000万円以上:15.1%
5.1 <平均と中央値>
- 平均:1468万円
- 中央値:210万円
参考資料
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2023年(令和5年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 総務省統計局「家計調査報告(貯蓄・負債編)-2022年(令和4年)平均結果-(二人以上の世帯)」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 総務省「家計調査報告 家計収支編 2023年(令和5年)平均結果の概要」
- 厚生労働省「令和4年国民生活基礎調査」
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[単身世帯調査](令和5年)」
- 内閣府「生活設計と年金に関する世論調査」
矢武 ひかる