50歳代になると定年退職まであと10年程という方が多く、老後資金の準備について改めて考える方も増えることでしょう。
子どもの教育費や住宅ローン返済がひと段落すれば、老後資金の準備をしやすくなりますが、実際に50歳代の貯蓄状況はどのようになっているのでしょうか。
ひと言で50歳代といっても、二人以上世帯とおひとりさま世帯とでは貯蓄状況が異なるため、それぞれに分けて確認していきましょう。
1. 年収がピークを迎えるのは50歳代後半
国税庁の「令和5年分 民間給与実態統計調査」によると、各年代のなかで最も年収が高いのは50歳代です。
各年代における平均年収は以下のとおりです。
【年代:全体・男性・女性】
- 19歳以下:112万円・133万円・93万円
- 20歳~24歳:267万円・279万円・253万円
- 25歳~29歳:394万円・429万円・353万円
- 30歳~34歳:431万円・492万円・345万円
- 35歳~39歳:466万円・556万円・336万円
- 40歳~44歳:501万円・612万円・343万円
- 45歳~49歳:521万円・653万円・343万円
- 50歳~54歳:540万円:689万円・343万円
- 55歳~59歳:545万円・712万円・330万円
- 60歳~64歳:445万円・573万円・278万円
- 65歳~69歳:354万円・456万円・222万円
- 70歳以上:293万円・368万円・197万円
- 全体平均:460万円・569万円・316万円
全体の平均年収が最も高いのは55歳〜59歳の545万円で、次いで多いのが50歳〜54歳の540万円です。
男性を見ると、55歳から59歳が最も高額で712万円となっており、2番目が50歳から54歳で689万円という結果になっています。50歳代に向けて徐々に年収が高くなり、ピークを迎えた後は徐々に減少していく傾向にあります。
一方、女性は20歳代後半が最も年収が高く353万円で、それ以降は50歳代後半まで330万円〜340万円の間で推移しています。
女性は、妊娠や出産、介護などで休業や退職をするケースがあり、年齢とともに収入を増やしていくのは簡単なことではないといえるでしょう。