2024年7月、日銀は政策金利を引き上げました。これにより、金融機関は市場金利の変化を反映し、貸出金利や預金金利の設定を調整していくこととなります。
この利上げは、定期預金の金利上昇など、家計や企業の資金にわずかながら影響を与えていますが、一方で物価上昇が続いているため、実質的に生活が豊かになったと感じにくい状況かもしれません。
このような経済環境では、日本の富裕層が減少していると考えがちですが、実際には増加傾向にあります。
今回の記事では、日本にどれだけの富裕層がいるのかについてデータを交えながら解説し、さらに、富裕層がどのようなものに支出しているのか、カード利用データを通じてその傾向を詳しく見ていきます。
1. 日本に富裕層はどれくらいいるの?
富裕層とは潤沢な資産を持ち、経済的な安定と豊かな生活を享受する、いわゆる「お金持ち」といったイメージありますね。
そのような富裕層、日本にはいったいどれくらい存在するのでしょうか。
出所:株式会社野村総合研究所「野村総合研究所、日本の富裕層は149万世帯、その純金融資産総額は364兆円と推計 | ニュースリリース | 野村総合研究所(NRI)」
野村総合研究所のデータによると、純金融資産が1億円以上5億円未満を「富裕層」、5億円以上を「超富裕層」としています。
そして日本に「富裕層」と「超富裕層」は、合わせて148万5000世帯が存在します。
これは割合にすると、日本全体の約2%にあたる数です。