2024年も残り3ヶ月を切りました。冬になるにつれて、灯油代・ガス代などの生活費に加えて、お歳暮、お正月の準備などで支出が増えることが予想されます。
年金がメイン収入となる高齢者世帯にとって、支出が増える冬は資産の取り崩しが必須となるでしょう。しかし、まったく貯蓄がないまま老後生活を迎えてしまった人にとっては、より生活が苦しくなる可能性があります。
果たして、貯蓄がまったくない高齢者世帯はどれくらい存在するのでしょうか。この記事では、貯蓄ゼロの世帯割合について紹介します。また、今からでも間に合う貯蓄を増やす工夫についても解説します。
1. 60〜70歳代「貯蓄ゼロ」の割合は何パーセント?
60歳代・70歳代のうち、貯蓄がまったくない世帯の割合はどれくらいなのでしょうか。60歳代・70歳代の二人以上世帯の場合を例に、貯蓄額がゼロとされる「金融資産非保有」の世帯割合を見てみましょう。
1.1 60歳代・二人以上世帯の貯蓄円グラフ
- 金融資産非保有:21.0%
- 100万円未満:5.9%
- 100~200万円未満:4.5%
- 200~300万円未満:4.3%
- 300~400万円未満:3.0%
- 400~500万円未満:1.9%
- 500~700万円未満:7.2%
- 700~1000万円未満:6.7%
- 1000~1500万円未満:6.8%
- 1500~2000万円未満:5.4%
- 2000~3000万円未満:9.5%
- 3000万円以上:20.5%
- 平均:2026万円
- 中央値:700万円
60歳代の金融資産非保有世帯は21.0%と、全体の2割以上を占めています。3000万円以上の貯蓄がある人よりも多く、最も多くの世帯が分布していることがわかります。
100万円未満の貯蓄がある世帯が全体の5.9%ですから「わずかでも貯蓄のある世帯」と「一切貯蓄のない世帯」の差は顕著だともいえるでしょう。
では、次に70歳代の貯蓄額割合を見てみましょう。