厚生労働省が2024年10月2日に公表した「生活保護の被保護者調査」によると、7月の生活保護の受給者は201万3327人でした。

申請件数は2万5235件となり、対前年同月と比べると2608件増加の増加です。

生活保護を受けようとする人が増えていることがわかります。

では、生活保護はどのような費用が保護費として支払われるのでしょうか。

今回は、生活保護の種類や、支払われる受給額について解説します。

1. 生活保護の種類とは?

生活保護は、厚生労働大臣が定める最低生活費から収入を差し引いて不足する分を、保護費として支給します。

最低生活費1/5

最低生活費

出所:厚生労働省「生活保護制度」

最低生活費では、年齢や世帯構成、所在地から8つの扶助項目を定めています。

それぞれ確認しましょう。

1.1 生活扶助

生活保護の8つの扶助項目2/5

生活保護の8つの扶助項目

出所:厚生労働省「生活保護制度の概要等について」

生活扶助は、日常生活に必要な費用です。

食費や衣服などに必要な費用は、年齢によって計算しています。

一方で、光熱費などの世帯で共通して必要になる費用は、世帯の人員や地域で異なります。

1.2 住宅扶助

住宅扶助は、アパートや賃貸の家賃を確保するための費用です。1級地から3級地の定められた範囲内で、実費が支給されます。

1.3 教育扶助

教育扶助は、義務教育を受けるために必要な学用品を調達するための費用です。

小学生から高校生で支給額が異なります。

1.4 介護扶助

介護扶助は、介護サービスを受けるために必要な費用です。

生活保護を受けた場合、介護サービスの利用負担はありません。介護扶助は、自己負担なしで介護サービスが受けられる制度です。

1.5 医療扶助

医療扶助は、医療行為を受けるために必要な費用です。

生活保護を受けた場合、介護扶助と同じく、医療サービスの利用負担はありません。医療扶助は、自己負担なしで医療サービスが受けられる制度です。

1.6 出産扶助

出産扶助は、出産にかかわる費用です。出産扶助は、定められた範囲で実費を支給します。

1.7 生業扶助

生業扶助は、仕事に必要な技能を習得するために必要な費用を支給する制度です。

出産費用と同じく、定められた範囲で実費が支給されます。

1.8 葬祭扶助

葬祭扶助は、葬祭をするために必要な費用を支給する制度です。定められた範囲で実費が支給されます。

では、実際に最低生活費がいくら支給されるのか確認しましょう。

2. 生活保護の受給額

生活保護費は、最低生活費から年金や給付金を差し引いた金額が支給されます。最低生活費は、以下の項目をそれぞれ計算して算出します。

  • 生活扶助基準
  • 障害者や母子家庭での加算
  • 住宅扶助基準
  • 教育扶助基準、高等学校等就学費
  • 介護扶助基準
  • 医療扶助基準

上記のうち、介護扶助基準と医療扶助基準は実費が支給されます。では、それ以外の項目で基準額がいくらになるか確認しましょう。

2.1 生活扶助基準

生活扶助基準は、1類と2類に分かれます。

1類の支給額は年齢によって異なり、2類の支給額は世帯の人員で決まります。

例えば70~74歳の一人暮らしで1級地-1 にお住まいの場合、7万4250円が生活扶助基基準額となります。

次に、母子世帯や障害者への加算分を確認しましょう。

2.2 障害者や母子家庭での加算

障害者や母子世帯の場合、生活扶助基準に上乗せして支給されます。加算額は、以下の通りです。

次に、住宅扶助基準について確認しましょう。

2.3 住宅扶助基準

住宅扶助基準は、1級地から3級地によって計算額が異なります。

  • 1級地:5万3700円
  • 2級地:4万5000円
  • 3級地:4万900円

上記の金額のうち、実際に家賃として支払っている分が実費で支給されます。

2.4 教育扶助基準、高等学校等就学費

教育扶助基準、高等学校等就学費は、以下の金額が基準となります。

  • 小学生:2600円
  • 中学生:5100円
  • 高校生:5300円

生活保護費としての支給額は世帯によって異なるため、詳しい内容は自治体の窓口で確認してください。

3. まとめにかえて

生活保護の種類や、保護費の支給のもととなる最低生活費の金額について解説しました。

生活保護には、8種類の扶助項目があります。

保護費を支給する際の基準額となる最低生活費は、いくつかの基準額を合計して算出します。

生活保護の申請は国民の権利なので、生活費が必要だと感じた場合はすぐに自治体に申請しましょう。

参考資料

川辺 拓也