10月15日は年金支給日です。

年金は額面がそのまま受け取れるわけではなく、社会保険料や税金が発生する場合があります。

今回は年金から引かれるお金についてまとめました。

1. 年金から控除される税金や社会保険をおさらい

一般的に、年金からは次のような項目が控除されるため、額面支給額よりも手取り額が少なくなるケースがほとんどです。

  • 国民健康保険料 / 後期高齢者医療保険料
  • 介護保険料
  • 所得税
  • 住民税

それぞれの項目について、どのような仕組みで引かれていくのか詳しくみていきましょう。

1.1 国民健康保険料/ 後期高齢者医療保険料

国民健康保険料は、次の3つから構成されていて、それぞれが均等割・所得割に分かれています。このうち、65歳以上の高齢者が負担するのは1と2となります。

  1. 医療給付費分(医療分)
  2. 後期高齢者支援金分(支援金分)
  3. 介護納付金分(介護分)

国民健康保険料の税率は自治体で調整が可能です。たとえば、東京都日野市のケースでは次の通りとなります。

【写真全6枚/1枚目】日野市の国民健康保険料。写真後半では公的年金の所得税の計算方法等を掲載。

【写真全6枚/1枚目】日野市の国民健康保険料。写真後半では公的年金の所得税の計算方法等を掲載。

出所:日野市「国民健康保険税とは」をもとに筆者作成

ただし、所得が少ない世帯には軽減が導入されるケースもあります。

日野市「所得が少ない方への国民健康保険税の軽減」

日野市「所得が少ない方への国民健康保険税の軽減」

出所:日野市「所得が少ない方への国民健康保険税の軽減」

もし75歳以上となった場合には「後期高齢者医療保険料」がかかります。

同じく東京都日野市のケースでは次の式で計算します。

1人あたり年間保険料(限度額80万円) =均等割額(4万7300円)+所得割額(総所得金額等-基礎控除(43万円))×9.67%

※100円未満切り捨て

こちらも、低所得者には軽減措置があります。

日野市「後期高齢者医療保険料」の軽減措置

日野市「後期高齢者医療保険料」の軽減措置

出所:日野市「後期高齢者医療保険料」