YouTuber(ユーチューバー)の年収はいくらか

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子供にも人気のある職業として有名になったYouTuber(ユーチューバー)。ユーチューバーの年収は一体どれくらいあるのでしょうか。今回は数多くの人気ユーチューバーが所属するUUUM(ウーム)の決算説明会資料をもとに考えてみたいと思います。

有名な人気ユーチューバーとは

「はじめしゃちょー」や「Hikakin」というユーチューバーをご存知の方も多いことでしょう。はじめしゃちょーはチャンネル登録者数が640万人を超え、多くが知るユーチューバーです。

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そのほかにも有名となったユーチューバーが多くいますが、前出のUUUMの決算資料によれば、登録者数総合ランキングトップ10のうち、8チャネルが同社所属クリエイターであるユーチューバーが運営するチャネルとなっています。

ユーチューバーの収入の仕組み

同社の有価証券報告書には、専属プロデュース契約をしたクリエイターとは契約の概要として以下の様な記載があります。

「当社が得たアドセンス収益のうち税込80%をクリエイターに支払い、残りを当社が受け取る。 その他タイアップ動画等のタレント活動によって当社が得た収益に一定の料率を乗じたものを 支払い、残りを当社が受け取る。」

つまり、クリエイターであるユーチューバーはグーグルの広告であるアドセンス収益のうち80%を手にすることができ、残りの20%がUUUMが手にするということが分かります。この比率から分かるように、クリエイターがアドセンス収益のほとんどを手にすることができることが分かります。

アドセンス収益と動画再生回数と動画視聴時間

UUUMの決算資料に戻ってみましょう。

2018年5月期の第4四半期(3か月)のアドセンスからの売上収益が22.54億円。

その一方で、同資料には、同期間の3か月の所属チャンネルの動画再生回数が94.89億回、また所属クリエイターの動画視聴時間が6.3億時間という開示がされています。

アドセンス収益を動画再生回数と視聴時間で割ってみましょう。

1動画再生当たりのアドセンス収益:22.54億円÷94.89億回=0.238円

1時間当たりアドセンス収益:22.54億円÷6.3億時間=3.58円

ということになります。

それぞれアドセンス収益の80%がクリエイターであるユーチューバーに入ってくるわけですから、ユーチューバーの収入は以下の通りとなります。

1動画再生当たりのユーチューバーへのアドセンス収益:0.238円×0.8=0.19円

1時間当たりのユーチューバーへのアドセンス収益:3.5円×0.8=2.86円

ユーチューバーの年収の試算

ここでは仮に、公開する動画が毎回50万回再生されるユーチューバーがいたとして、先ほどの数値をもとに年収を試算してみましょう。

50万再生×0.19円=9.5万円

つまり、1動画当たりのユーチューバーの収入が9.5万円というわけです。

こうした動画を毎日公開したとすれば、以下の様な計算となります。

9.5万円×365日=3467.5万円

年収2000万円以上もらえる職業は他にもあるのか

大金を手にできるとは言っても、ユーチューバーも毎日動画を準備し公開するというのもしんどいでしょうからか稼働率を70%とするとどうでしょうか。それでも年収で2427万円程度あります。

年収2000万円というと、外資系証券会社や総合商社、キーエンスなどに勤務して手にできる年収で、限られた人しか手にできない年収の水準ともいえます。

必ずしもすべてのユーチューバーが実績を出せるかどうかは議論がありますが、子供が将来の仕事を考えてみた際に、年収の水準だけを考えるのであれば、確かに魅力的に見えます。国税庁によれば、日本の給与所得者の平均年間給与は420万円程度です。年収の水準以上に、自分で頑張れば、それ相応の年収をできる環境にあるというのが分かりやすいのかもしれません。

青山 諭志

参考記事

慶應義塾大学卒業後、国内大手及び外資系大手金融機関に合わせて10年以上勤務し、株式市場を中心にマーケット関連の仕事に従事。その後独立。金融機関では主にアナリストとして企業や産業調査活動に従事。調査内容としてはミクロ・セミマクロが主な分析対象だが、好きなのはマクロ分析。記事で取り扱うテーマはマーケット動向、企業分析といった株式市場関連の分析や貯蓄や投資といった個人の資産運用動向を取り扱う。最近は「富の分配」問題や「お金持ち」である富裕層研究にも時間を割いている。その他に興味のある分野はブロックチェーン技術とゲノム(ジーノム)。