5. まとめにかえて
厚生年金の平均受給額が14万3973円というデータを解説してきました。
「少し心配だな」と思った方も多いのではないでしょうか。
現実的には、この金額だけで老後を乗り切るのは難しいですよね。不足分をどうやって補えばいいのでしょうか。
例えば、30歳の方が65歳で年金生活を始めるとして、老後資金として2000万円を別途準備しようと考えた場合を考えてみましょう。
今から積み立てを始めると、月々約4万8000円程をコツコツ貯める必要があります。
でも、もし50歳から始めようと思ったら、月に約11万1000円ずつ貯めないといけません。早く準備を始めるほうが有利でしょう。
とはいえ、今すぐ大きな額を増やすのは難しい、という声もあるかもしれません。
ここで一つの選択肢として資産運用を考えてみましょう。もちろん、運用にはリスクもありますが、長い目で見ると効率的に資産を増やすことができる可能性があります。
たとえば、安定性の高い債券や、リスクはあるもののリターンも期待できる株式など、選べる商品はさまざまです。ご自身のリスク許容度や目標に合わせて、無理のないプランを立てるのが重要です。
早めの準備がカギ。無理のない範囲で、まずは老後資金の準備をはじめてみてはいかがでしょうか。
【編集部よりご参考】
第1号被保険者や第3号被保険者は、将来国民年金のみの受給となります。
参考までに、国民年金(老齢基礎年金)の受給額ごと人数もご紹介します。
国民年金受給額ごとの人数
- 1万円未満:6万5660人
- 1万円以上~2万円未満:27万4330人
- 2万円以上~3万円未満:88万1065人
- 3万円以上~4万円未満:266万1520人
- 4万円以上~5万円未満:465万5774人
- 5万円以上~6万円未満:824万6178人
- 6万円以上~7万円未満:1484万7491人
- 7万円以上~:178万3609人
参考資料
渡邉 珠紀