厚生年金と国民年金の仕組み！金額はどう決まる？厚生年金を月額30万円受給する人とは？【10月15日は年金支給日】厚生年金・国民年金の平均月額はいくら？

4. 厚生年金「月30万円の高額受給者」現役時代の平均年収をシミュレーション

厚生年金受給額は、加入期間や平均標準報酬額などで決まりますが、計算式は「2003年3月以前」と「2003年4月以降」で変わっています。

大きな違いとしては、2003年4月以降は「賞与（ボーナス）」からも年金保険料が控除されることになった点です。

例えば、2003年4月以降に厚生年金に40年間加入したとして、国民年金は満額の78万円を受け取る前提で、年収目安を計算してみます。

年金を「月額30万円」（年間360万円）受給するとしたら、国民年金78万円を差し引いた282万円を厚生年金で受給する計算になります。

それでは、平均標準報酬月額を計算してみましょう。

平均標準報酬月額が約107万円となると、年間の報酬は約1284万円となります。

理論上は40年間の平均年収が「約1284万円以上」であれば、老後に年金として「月額30万円」を受け取れる計算になります。しかし、40年間の平均年収がずっと1000万円台というのは現実的ではないかもしれません。

一方で、キャリアを積み、役職に就いたなどして年収が2000万円や3000万円を超えた場合には、結果的に40年間の平均年収が1284万円に近づく人もいるでしょう。

そのような場合、後から年収があがったことで、老後の年金もそれだけ増えるのでしょうか。

実は、厚生年金を決める標準報酬月額の上限は「65万円」、標準賞与額の上限は「150万円」と決まっています。つまり、この上限よりも多く稼いだとしても、頭打ちになるので、注意が必要です。