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(初公開日:2023年9月17日)

来月10月13日(金)は、2カ月に1度の年金支給日です。国民年金や厚生年金は、4月・6月・8月・10月・12月・翌年2月の15日(土日祝の場合は直前の平日)に指定した口座へ振り込まれます。

生活費の固定費は「毎月」のペースで引き落とされるため、収入だけ2カ月に1回となると、なんだか収支が乱れてしまいそうですね。

さて、いまのシニア世代の人たちは、実際に月額いくらの年金収入で老後生活をやりくりしているかご存じでしょうか。

総務省統計局「家計調査報告 家計収支編 2022年(令和4年)平均結果の概要」によると、65歳以上・無職おひとりさま世帯の生活費はひと月あたり約15万5000円。変動費が多少増えることを考慮して、年金収入が月額20万円以上あれば生活費をカバーできそうですね。

では月額20万円以上の年金収入を得られる人は、どれほどいるのでしょうか。厚生労働省の資料を参考に見てみましょう。

【注目記事】【2024年度最新】7月から「住民税非課税世帯等」への10万円給付が開始!対象者に65歳以上が多いって本当?

1. 厚生年金と国民年金は「2階建て」

日本の公的年金制度は、国民年金と厚生年金から成り立つ「2階建て」構造です。

現役時代に加入する年金の種類が「国民年金」か「厚生年金」かで、老後に受け取る年金額が大きく違ってきます。

自分はどちらに該当するのか、そしてどのような制度なのかを確認しておきましょう。

1.1 「国民年金」1階部分

「国民年金」は、原則、日本に住む20歳以上60歳未満の方が加入対象となります。

国民年金の保険料は全員一律です。年度ごとに見直しが行われ、2023年度は月額1万6520円です。

自営業者や20歳以上の学生などの第1号被保険者は、40年間(480カ月)、国民年金保険料を全て納めることで、老後に満額の国民年金を受け取ることができます。

なお、第3号被保険者となる専業主婦・専業主夫は、個人で保険料を負担する必要はありません。

1.2 「厚生年金」2階部分

「厚生年金」は、主に会社員や公務員の方が加入対象となります。

厚生年金の保険料は、毎月の給与や賞与に所定の率を乗じて決定されるため、収入が高い人ほど保険料が高くなる仕組みです(上限あり)。

老後に受け取る年金額は、納付保険料や年金加入期間によって決まるため、「現役時代の収入が大きく影響する」点が国民年金との大きな違いです。