2. 【2024年度】厚生年金・国民年金の支給額はいくらか?
前年の調査結果を見ると、年金だけで生活する高齢者の割合は44%で、減少していることがわかります。
2.1 年金だけで生活する高齢者世帯の割合(前年調査)
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が100%:44.0%
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が80%~100%未満:16.5%
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が60~80%未満:13.9%
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が40~60%未満:13.5%
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が20~60%未満:8.5%
- 公的年金・恩給の総所得に占める割合が20%未満:3.6%
次に、2024年度の年金支給額についても見ていきましょう。
2.2 2024年度の年金は2.7%増!老齢基礎年金の満額はいくら?
- 国民年金(老齢基礎年金):6万8000円(1人分)
- 厚生年金:23万483円(標準的な夫婦2人分)
2024年度の年金支給額は2.7%の増額となり、老齢基礎年金の満額は月6万8000円になっています。
ただ物価の上昇率がそれ以上なので、実際の生活感覚としては「増えた」という実感は乏しいでしょう。
例えば、国民年金(老齢基礎年金)では満額で6万8000円ですが、これはあくまで保険料をしっかり納めてきた人のケースです。未納期間があると受給額が減ってしまいます。
逆に、繰下げ受給を選んだ人や付加保険料を払った人は、もう少し多く受け取れる可能性もあります。
一方、厚生年金は標準的な夫婦2人分で月23万483円という試算がされていますが、これも「標準的」とはいえ、全員がこの額をもらえるわけではありません。
この「標準夫婦」モデルは、40年間平均収入43万9000円を稼ぎ続けた会社員と、専業主婦(または主夫)を想定した数字です。つまり、共働き世帯やパートタイムの方は、この試算には当てはまらないケースが多いでしょう。
では、実際にどれくらいの年金が支給されているのか、次章では「国民年金」「厚生年金」それぞれの平均月額についてもう少し詳しく見ていきます。