「老後2000万円問題」が大きく取り上げられたこともあり「貯蓄900万円だと足りないのでは?」とお考えの方もいるのではないでしょうか。
実際に、老後生活が長くなればなるほど必要となるお金も多くなる「長寿リスク」が深刻化しており、900万円の貯蓄では足りない可能性もあるでしょう。
10月からは郵便料金や食品のさらなる値上げも迫り、思うように貯蓄が進まない家庭も多いと思います。
ただし、毎月の家計収支や老後の収入状況には世帯差があるので、いくらあれば足りるのかを一概に決めることはできません。
今回は、実際に老後を迎えている60歳代の方々の貯蓄状況や、老後の平均的な家計収支について見ていきます。
記事の後半では老後資金を準備するための方法を解説しているので、ぜひ参考にしてください。
1. 60歳代の貯蓄状況
まずは、金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査(令和5年)」から、60歳代の貯蓄状況を見てみます。
1.1 60歳代・二人以上世帯
- 金融資産非保有:21.0%
- 100万円未満:5.9%
- 100~200万円未満:4.5%
- 200~300万円未満:4.3%
- 300~400万円未満:3.0%
- 400~500万円未満:1.9%
- 500~700万円未満:7.2%
- 700~1000万円未満:6.7%
- 1000~1500万円未満:6.8%
- 1500~2000万円未満:5.4%
- 2000~3000万円未満:9.5%
- 3000万円以上:20.5%
- 平均値:2026万円
- 中央値:700万円