受給できる公的年金額が少ない方へ向けた給付金に、年金生活者支援給付金という制度があります。恒久的な制度となっており、支給要件を満たしていれば継続して受け取ることが可能です。

今回は、年金生活者支援給付金の概要や受給するための要件、受給額などを解説します。

1. 受給要件

年金生活者支援給付金には、「老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金」「障害年金生活者支援給付金」「遺族年金生活者支援給付金」の3種類があります。

まずは、それぞれの受給要件について見ていきましょう。

1.1 老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金

老齢年金を受給している方は、老齢年金生活者支援給付金を受給できる可能性があります。支給対象者は以下のとおりです。

  • 65歳以上の老齢基礎年金の受給者である
  • 同一世帯の全員が市町村民税非課税である
  • 前年の公的年金等の収入金額とその他の所得との合計額が87万8900円以下である(前年の年金収入金額とその他の所得の合計が77万8900円以下の場合、「老齢年金生活者支援給付金」が支給され、77万8900円を超え87万8900円以下の場合には、「補足的老齢年金生活者支援給付金」が支給される)

老齢(補足的老齢)年金生活者支援給付金の支給要件

出所:厚生労働省「年金生活者支援給付金制度について」