4. 公的年金、夫婦で毎月いくら受給している?

それでは先程の平均額をもとに、今のシニアは夫婦で毎月いくら受給しているのかをみてみましょう。

夫婦といえども、その働き方により受給できる年金額は異なります。一般的には夫が会社員で、妻は扶養内パートという夫婦が多いでしょう。その場合、「夫が厚生年金・妻が国民年金」になり、毎月の受給額は約21万円です。

その他の夫婦もあわせて、毎月の受給額をみていきましょう。

夫が厚生年金・妻が国民年金の場合
16万4770円+5万3699円=21万8469円

夫婦ともに厚生年金の場合
16万4770円+10万3159円=26万7929円

夫が国民年金・妻が厚生年金の場合
5万8866円+10万3159円=16万2025円

夫婦ともに国民年金の場合
5万8866円+5万3699円=11万2565円

夫婦ともに国民年金の約11万円から、夫婦ともに厚生年金の約26万円まで幅がありますね。わが家ではいくらくらいか、検討はついたでしょうか。

ただし上記は今のシニア世代の受給額のため、今の現役世代が年金を受給する頃にはこれよりも受給額が下がる可能性があります。

一方で、パートの厚生年金の加入条件が拡大するなどの変化も見られます。

4.1 パートの厚生年金加入条件の拡大の流れ

  • 2016年10月~

従業員500人を超える規模の企業で、一定条件を満たす方

  • 2017年4月~

500人以下で労使合意に基づき申し出をする企業に所属し、一定の要件を満たす方

  • 2022年10月~

従業員数100人超規模の企業、一定条件を満たす方

  • 2024年10月~

従業員数50人超規模の企業で、一定の要件を満たす方

現在の受給額や制度の変更も考えながら、今後の働き方を検討するのもいいでしょう。