皆さんは「ねんきん定期便」の見方をご存じでしょうか。
毎年、自分の誕生月になると日本年金機構からはがきまたは封書が届くので、年に1回は年金について意識する機会があります。
ファイナンシャルアドバイザーである筆者がライフプランの相談を受ける際、「ねんきん定期便」を元に将来の計画を立てていきます。リタイア後の収入を把握するために必要不可欠な情報だからです。
なお、このねんきん定期便は、50歳を境に記載内容が変更となります。
50歳未満の方は、「これまでの加入実績に応じた年金額」が記載されるのに対し、50歳以降になると「実際の受給見込み額」が確認できるようになるのです。
つまり、50歳を超えるとよりリアルに自分の年金受給額がイメージできるようになり、安堵する方や不安を感じる方など悲喜こもごもといった感じではないでしょうか。
現シニア世代の平均的な年金受給額は月額約14万円と言われていますが、中にはひとりで30万円超を受給している高額受給者もいるようです。
今回はそんな高額受給者にスポットを当て、その割合を見ていきたいと思います。
1. 公的年金「国民年金・厚生年金」はどのくらい受け取れる?
厚生労働省のデータをもとに、国民年金と厚生年金の平均受給額を見てみましょう。
1.1 【一覧表】国民年金の平均受給額
厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」による、国民年金の平均受給額は下記のとおりです。
- 男女全体平均月額:5万6316円
- 男性平均月額:5万8798円
- 女性平均月額:5万4426円