2018年7月17日に行われた、株式会社マネーフォワード2018年11月期第2四半期決算説明会の内容を書き起こしでお伝えします。IR資料

スピーカー:株式会社マネーフォワード 代表取締役社長 CEO 辻庸介 氏

2018年11月期第2四半期決算説明会

辻庸介氏:みなさまこんにちは、マネーフォワードの辻でございます。本日はお忙しいところお越しいただきまして、誠にありがとうございます。

それではさっそくですが、私から、2018年11月期第2四半期の決算説明をさせていただきます。お手持ちの(資料の)ページと、前のスクリーンをご覧いただきながら、ご説明させていただければと思います。

初めにハイライト、次に業績の詳細についてご説明します。続きまして、新規事業に関する戦略的取り組み、投資に関する戦略的取り組み、金融機関さまとの取り組み。また、その他の戦略的取り組み。最後に、中長期戦略・今後の展望というかたちで、ご説明させていただきます。

2018年11月期 第2四半期業績ハイライト

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まず、業績ハイライトでございます。お手持ち(の資料の)3ページです。

4点ございます。1点目に、(第2四半期連結)売上高は前年同期比プラス66パーセントの20.0億円ということで、引き続き急速に成長しています。通期予想では、年成長率を50パーセントから60パーセントと出させていただいておりますが、その達成に向けて、順調に推移・進捗しているかたちでございます。

2点目に、サービス別売上高に関しましては、PFMサービスで(プラス)38パーセント、「MFクラウド」サービスで(プラス)89パーセントと、ともに大きく成長しています。

3点目に、連結EBITDAがマイナス1.6億円ということで、前年同期比で5.1億円改善しており、大幅によくなっているかたちです。広告宣伝費を除きますと、連結EBITDAは1億円ということで、前年同期比プラス1.3億円になっております。

ただし(4点目として)連結通期売上高・EBITDAの見通しで、それぞれ(連結売上高が)43.5億円から46.5億円、(EBITDAが)マイナス3.7億円から6.7億円と(期初に)予想を出させていただきましたが、それに関しては、とくに変更の予定はございません。下期はさらなる事業成長に向けて、投資を加速していくことを予定しております。

IPOのときから申し上げているとおり、中長期の成長を一番に考えて、トップラインをしっかり伸ばしていく方向で進めております。

2018年11月期 第2四半期以降の主なトピックス

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続きまして、4ページでございます。主なトピックにまいります。

1点目に、それぞれの顧客基盤の拡大が非常に大事なのですが、個人向けのPFMサービスの利用者が650万人を突破いたしました。

2点目に、クラウドビジネスに関しましては、経営分析クラウドの「Manageboard」というサービスを提供するナレッジラボ社に、グループジョインしていただきまして、事業領域をさらに拡大していっております。

3点目に、仮想通貨・ブロックチェーンの新会社ならびに、与信モデル開発の新会社を立ち上げました。

4点目に、サービス開発が非常に大事でして、さらに加速するために、開発拠点を拡充しております。つい先日、ベトナムの開発拠点を立ち上げましたが、福岡・京都に関しても、開発拠点を拡充しております。

5点目に、インドネシアのSLEEKRという会社に、もともと投資させていただいておりますが、それの追加出資ならびに、インドの「ORO Wealth」の提供会社に出資することで、インドやインドネシアといった、成長の著しい新興国へ、戦略的な投資を実行しております。

最後の6点目のトピックですけれども、IPO以前からご支援いただいておりますベンチャーキャピタルさまに、上場にともない売却していただいており、ベンチャーキャピタルさまの所有割合が順調に減少しているかたちでございます。

以上が、ハイライト及び主なトピックでございます。

主要サービス一覧

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ここから(2018年11月期第2四半期業績の)詳細について、1つずつご紹介させていただきます。

6ページが、我々のサービスのラインナップです。BtoC・BtoBの両領域でサービスを提供しているという、数少ない会社であるかなと思います。

売上高(前年同期比)

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7ページが、先ほど申し上げたとおり(連結売上高が)前年同期比でプラス66パーセントというかたちで、急速に成長しております。

売上高(主要サービス別、前年同期比)

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8ページです。個人向けのPFMサービスの売上高が(前年同期比)プラス38パーセント、法人向けの「MFクラウド」サービスの売上高が(前年同期比)プラス89パーセントです。個人向けも増えておりますが、法人向けのビジネスが非常に伸びている状況でございます。

売上高(主要サービス別、四半期推移)

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それをさらに四半期ずつでブレイクダウンしたものが、9ページでございます。

ストック型のビジネスでございますので、基本的に解約率が少ない限りは、座布団型で順調かつ安定的に増えていくビジネス構造でございます。PFMサービス・「MFクラウド」サービスともに、順調に伸びているかたちでございます。

当社(SaaS型事業モデル)の売上高逓増イメージ

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10ページです。当社はSaaS型事業モデルでございます。どうしても座布団型に増えていくビジネスモデルで、四半期ごとに(きれいに)25パーセントずつ増えていくものではございませんので、このようなモデルになっております。

上期累計の進捗率は、43パーセントから46パーセントです。前年同期は現時点で41パーセントの進捗率だったので、前年よりも高い進捗率で、順調に推移していると思っております。

売上総利益 / EBITDA

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11ページは、売上総利益及びEBITDAでございます。

売上総利益は順調に伸びておりまして、売上総利益率も(2017年11月期第2四半期累計の)67パーセントから(2018年11月期第2四半期累計は)66パーセントというかたちで、高い水準を保っています。(当社は)ご存じのようにソフトウェア開発の会社ですので、売上原価を除いたところが売上総利益になるわけですが、高い総利益率を誇っているかたちです。

一方、(EBITDAには)広告宣伝費を入れておりますので、広告宣伝費を含めると、第2四半期累計で1億6,100万円の赤字でございます。前期に比べると、かなり改善しております。広告宣伝費を除くと、1億円の黒字でございます。

費用内訳(売上原価・販売費及び一般管理費)

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12ページは、費用内訳でございます。

人件費合計が45パーセントということで、基本的にはサービスを作ったり売ったりする人の人件費が、主なコストになっております。

なので、売上が伸びていっても、コストはそこまで連動して増えていかないので、売上がしっかり伸びていくと、利益が出てくるというモデルになっております。コストは、今は約22億円です。

正社員数の推移(連結ベース)

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13ページは、正社員数の推移でございます。

昨今は非常に、採用できるかどうかが成長の肝になっておりまして、我々も非常にリクルーティングに力を入れているわけですけれども、おかげさまで、順調に人が入ってくれております。

(2018年)5月で創業6周年を迎えましたが、正社員数は2年半で約3倍ということで、順調に増えているかたちでございます。現在は、287名のメンバーがいます。

拠点の拡充・新設

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14ページです。本社を移転するとともに、福岡・京都・ベトナムの開発拠点を拡充・新設するということです。ベトナムのホーチミンには、創業メンバーでエンジニアである都築(貴之氏)が責任者として行ってくれまして、一から開発拠点の立ち上げをやっております。

札幌ではコールセンターの立ち上げをやっておりまして、全国の拠点で、しっかりとビジネスを展開していくことを進めております。また、移転一時費用については、第3四半期に発生する見通しでございます。

本社の移転

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15ページが、本社の移転のご説明です。(以前のオフィスと)同じ田町でございますが、ワンフロアが1,000坪弱ぐらいの大きなフロアに、集結してやっています。ちょうど先週(2018年7月9日)から、引越したかたちです。

「Let's make it!」という移転コンセプトで、一緒に新しいビジネスを創っていこうということです。優秀な人材の採用や生産性の向上という点でも、非常にオフィスは大事だと思っておりますので、今回移転をしました。

今のところは非常に評判がいいので、もしお手隙のお時間がありましたら、ぜひご覧いただけますと幸いです。

安定した財務基盤の維持

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16ページは、安定した財務基盤の維持のご説明です。

現預金残高は第2四半期時点で49億100万円で、有利子負債残高は21億1,000万円でございます。純資産残高は38億6,400万円ということで、(2018年)6月にも追加的な長期銀行借入を実行して、流動性を強化しています。

上半期現預金残高の変動要因

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17ページでは、その(上半期)現預金残高の変動要因を、詳しくご説明させていただいております。

IPOで調達した資金を有効活用して(戦略的な投資を実施しており)、EBITDAのマイナス1億6,100万円、グループ外への出資のマイナス2億3,900万円、移転に伴う敷金のマイナス1億9,700万円……これは、一部戻ってくる敷金でございます。そして、借入金返済とその他ということで、(2018年5月)現在、現預金が49億100万円になっております。

株主構成の変化

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18ページが、株主構成の変化でございます。

ベンチャーキャピタル(VC)さまの所有割合が、IPO直前は30パーセントだったのですが、2パーセントまで減っているかたちです。

機関投資家さまに33パーセント買っていただいておりまして、(一方で)個人投資家さまの所有割合は11パーセントということで、IPO銘柄としては、「珍しく」と言っていいかどうかはわかりませんが、個人投資家さまよりは機関投資家さまにご購入いただいているということが、言えるのかなと思っております。

PFMサービスの収益構成

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続きまして、それぞれのサービス別の詳細をご説明させていただきます。

個人向けのパーソナル・ファイナンシャル・マネージメントサービス(PFMサービス)ですが、3つの収益源がございます。プレミアム課金収入が47パーセント、メディア及び広告収入が25パーセント、主に金融機関さま向けのBtoBtoC事業収入が28パーセントです。

PFMサービス売上高

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それぞれのカテゴリーで(売上高が)伸びておりまして、とくにストック型の売上であるプレミアム課金収入が、プラス57パーセントと(高く)成長しているかたちでございます。

プレミアム課金収入(売上高推移)

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その(プレミアム課金収入の)詳細が、22ページでございます。

課金ユーザー数が(2018年6月末時点で)15万人を突破しております。このグラフ上では金額で表示させていただいておりまして(売上高としては)1億9,900万円でございますが、ユーザーさまとしては、15万人を突破しています。

なので、プレミアム課金ユーザーがしっかりと伸び、プレミアム課金率も引き続き上昇して座布団型に増えていき、売上が伸びていくというモデルでございます。

メディア/広告収入(売上高推移)

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23ページが、メディア・広告収入でございます。

こちらは、大きなイベントの開催等で(四半期ごとに)デコボコがどうしても発生してしまうのですが、この第2四半期は(2018年)5月に開催したイベントの「不動産1DAYスクール」の協賛金売上等が好調で、順調に伸びているかたちでございます。

BtoBtoC事業収入(売上高推移)

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24ページが、金融機関さま向けのBtoBtoC事業収入です。

濃い橙色のところはストック収入ということで、(サービスを)提供させていただいてユーザー数が伸びていくと、ストック収入が増えていくというモデルです。白色の部分が、初期開発等で、フローで売上を頂戴しているモデルでございます。

こちらもご覧いただいているとおり、ストック収入は着実に座布団型で伸びていくところです。白色のところはフロー収入なので、(開発を)発注いただく四半期があったりなかったりすることで、若干四半期でデコボコがありますが、このようなかたちになっています。

プレミアム課金(利用者数650万人突破)

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25ページは、先ほど申し上げた(「マネーフォワード」の)利用者数が650万人ということで、順調に伸びています。

メディア/広告(Money Forward MALL 提供開始)

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26ページは、新規事業としてこの前の決算説明会で発表させていただいた、「Money Forward MALL」のβ版をリリースしております。今(スライドの右側で)ご覧いただいた会社さまに、掲載先として入っていただいておりまして、順調に増加しているかたちでございます。これを、しっかりと伸ばしていくことをやっております。

BtoBtoC事業(金融機関向けフォーラムの実施)

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27ページでございます。金融機関さま向けのBtoBtoCビジネスを伸ばしていくということもございまして、「Fintech&マーケティングフォーラム 2018」ということで、300名を超える金融機関関係者さまにご来場いただきました。

最新のFintechの事例や、他社さまの成功事例や、オープンAPIの話など、そのようなナレッジシェアリングとベストイグザンプルの共有ということで、このようなフォーラムを提供させていただいております。ユーザーさまにとって、本当によりよいFintechサービスの提供を、金融機関さまとともに進めていくことを考えております。

以上が、個人向けのトピックでございます。

MFクラウドサービスの収益構成

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続きまして、法人サービスの「MFクラウド」でございます。

こちらは29ページでご覧いただくとおり、(「MFクラウド」シリーズ販売収入が)89パーセントということで、基本的には(売上高の)ほとんどを、「MFクラウド」の月額課金サービスの収入が占めております。(残りの)11パーセントがアライアンス事業収入で、OEM等の提供をさせていただいているかたちです。

MFクラウドサービス売上高

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「MFクラウド」シリーズの販売収入が非常に伸びております。(前年同期比)プラス96パーセントということで、約2倍弱の伸びをしているかたちでございます。

MFクラウドシリーズ販売収入(売上高推移)

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31ページは、その(「MFクラウド」シリーズ販売収入の)内訳です。確定申告シーズンが12月・1月・2月・3月ぐらいまでなのですが、(当社の)第1四半期・第2四半期ということです。第2四半期でも、確定申告の伸びが一部ございますので、順調に右肩上がりで伸びているかたちでございます。

また、株式会社クラビスが(前期に)グループジョインしたことによって、クラビス(が提供する)「STREAMED」の売上も、当期の第1四半期から計上されているかたちになります。こちらの内訳は開示しておりませんので、ご了承ください。

アライアンス事業収入(売上高推移)

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32ページは、アライアンス事業収入です。これは、(四半期によって)OEM案件があったりなかったりということで(グラフとしては)右肩上がりというかたちではございませんが、今期(2018年11月期第2四半期)も7,800万円ということで、しっかりと売上が立っているかたちでございます。

ナレッジラボ社グループジョイン

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クラウド経営分析ソフト(「Manageboard」)を提供しているナレッジラボ社を、グループ化しております。詳細は後ほどご説明させていただきますが、出資金額は2億円弱で、取得持分が51.4パーセントとなっております。

MFクラウドシリーズ(請求書買取りサービス)

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34ページは、「MFクラウド」シリーズの「MFクラウド請求書」サービスでございます。請求書買取り機能を提供させていただいて、売掛金の早期回収が可能となるサービスを開始しました。

グループ会社のMF KESSAIのテクノロジーを活用して、このような新しい中小企業の資金繰りの課題を解決するサービスを提供していこうということで、展開させていただいております。

アライアンス(MFクラウドExpo)

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また、アライアンスに関しては、35ページをご覧ください。2015年から定期的に毎年1回開催している、「MFクラウドExpo」というイベントを(2018年10月に)開催させていただく予定です。

当日は、元ジャパネットたかたの高田(明)社長にもご登壇いただき、「イノベーション」というテーマをもとに、「クラウド」「中小企業の生産性向上」「経営改善」に関する知見を、みなさんとシェアリングしていくことを予定しております。

ナレッジラボ社概要

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ここからは、ナレッジラボ社のグループジョインについて、少しお時間をいただいてご説明差し上げたいと思います。

ナレッジラボ社は、大阪の会社でございます。売上高は7,200万円で、従業員数は12名です。

サービスとしては、経営を予測する経営分析クラウド「Manageboard」と、中小企業のお金の課題を解決するCFOアウトソーシングの 「財務戦略顧問」を提供されている会社でございます。

グループジョインで実現すること

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今回のグループジョインで実現することを、38ページに3点、まとめさせていただきました。

まず、1点目に我々は「MF会計」シリーズで、中小企業の生産性改善を徐々に実現しております。さらに、生産性向上に加えて収益向上も実現したいと前々から思っておりまして、それを目的とした事業領域の拡大(が実現できるということ)でございます。

また、2点目は、このツールとノウハウを会計事務所さまに提供することによって、全国の中小企業の収益向上を実現したいという思いです。

3点目は、志を同じくするメンバーとともに、我々のビジョンの実現をさらに推進していきたいということです。

これらの3点が実現できるのではないかなと思って、非常にわくわくしているところでございます。

中小企業に共通する課題

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1点目(中小企業の収益向上実現を目的とした事業領域の拡大)でございますが、40ページをご覧ください。

今まで中小企業でよくありがちな、非効率的な会計業務……「決算の数字がいつまで経ってもわからない」「手入力が多い」「紙が多い」「会計知識の不足」。これらが、人材不足の中小企業では、なかなか大きな課題だったと思います。

これを、我々の「MFクラウド」シリーズを通じて、金融機関さまとの連携や、AIによる自動仕訳、クラウドでのデータ共有によって、徐々に解決してきたというかたちです。

さはさりながら、中小企業では、予実管理や、収益を伸ばすために必要な人材の採用がなかなか難しいということで、今回はその課題を「Manageboard」サービスで、ある程度解決できるのではないかということで、期待しております。

それぞれのサービスの機能と役割

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それぞれの機能についてご説明させていただいているのが、41ページでございます。

業務効率化は、入力作業・会計業務を自動化していくところは(今まで)「MFクラウド」で実現していった世界です。しかし収益向上に関しては、予実分析、業績・決算予測、キャッシュフロー予測、資金調達サポート、AI監査ということで、この部分を「Manageboard」で提供していきたいと考えております。

業務効率化から収益向上へ

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業務効率化から収益向上へということで、我々の事業領域を拡大することによって、新たな収益力の向上を実現していこうというのが、今回の狙いの1点目でございます。

会計事務所にツールとノウハウを提供

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(グループジョインで実現することの)2点目が、会計事務所さまへのノウハウ共有でございます。

我々は、会計事務所さまに会計ソフトをご提供してきたのですけれども、中小企業の悩みをもっとも相談する相手である会計事務所さまに、より経営支援ツールを提供できないかということを、ずっと課題感として持っておりました。

なかなか会計事務所さまも、(とくに)小さな会計事務所さまだと、自分たちでツールを作って全部の経営支援をすることはできないのが、現状です。

そのような会計事務所さまに、ナレッジラボさんが持っている「Manageboard」というサービスとノウハウを提供することによって、中小企業を経営支援するような座組みができないかということを、今回は考えております。

さまざまなパートナーとともに中小企業を支援

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45ページでございます。さまざまな周りのパートナーさまと一緒に改善していかないと、日本が抱えている中小企業の課題をよくしていくことは、なかなか難しいなと思っております。

ここに記載させていただいている、会計事務所さま・金融機関さま・商工会議所さま・保険会社さまといったプレイヤーの方々とともに、中小企業をよくしていくことを、やっていこうとしております。

その成果は、徐々に出てきております。会計事務所さまにあられましては、3,000を超える会計事務所さまに(「MFクラウド会計」を)ご利用いただいているかたちになっておりまして、会計事務所さまで使われているクラウド会計ソフトでは(シェア)No.1となっております。

金融機関さまとも多く提携させていただいておりますし、商工会議所さまとも、全国で17のみなさまと提携を実施して、中小企業に導入しているかたちです。

また、保険会社さまも、決算予測を通じて保険を提案することによって、中小企業の決算をよくしていき、中小企業の生存確率を上げていくことをやっております。

さまざまな領域に強みを持つ経営陣(1/2)

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(グループジョインで実現することの)3番目です。ここが一番大きいのではないかなと思っているぐらい、個人的にはわくわくしているところなのですけれども。ナレッジラボさんの経営陣は、非常にすばらしい方々です。当社マネーフォワードの経営陣にはない強みをお持ちの方が、非常に多くいらっしゃいます。

代表の国見(英嗣)さんは、元々は公認会計士でいらっしゃるのですが、デロイトトーマツさんでご勤務のあと……少し(ご経歴が)変わっていて。学生時代から、ご自分でプログラミングをご習得されています。こちらの国見さんと(事業を進めていきます)。

あとは、みなさまからご覧になって(スライドの)右側の古田(浩太郎)さんと一緒に、開発をしていくということです。なので、公認会計士でありながら開発もしてしまうという、そのようなご経歴の方です。

そして、真ん中の山邊(泰匡)さんも、デロイトトーマツさんでご勤務されていた公認会計士の方で、M&A・事業再生のアドバイザリー(業務をご経験された)ということで、中小企業の立て直し・再生などを、非常に得意とされている方でございます。

さまざまな領域に強みを持つ経営陣(2/2)

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次のページをご覧ください。髙木(健太郎)さんは、税理士の先生でいらっしゃるのですけれども、非常に「MFクラウド会計」を駆使されています。会計事務所勤務のご経験もお持ちですし、中小企業の管理会計においても、非常にノウハウをお持ちでいらっしゃいます。

大道(智之)さんは、デロイト トーマツ税理士法人でご勤務され、税務のプロフェッショナルでいらっしゃいます。また、安藤(亮史)さんに関しても、M&Aや事業再生を得意とされていらっしゃいます。

このような方々に当社へジョインしていただくことで、今まで当社にはなかった強みを発揮していただけるのではないかなと思っております。

以上が、ナレッジラボさんのグループジョインの効果でございます。私たちも新しい領域にチャレンジできることが、非常にうれしいなと思っております。ここまでが、「MFクラウドサービス」のご説明でございました。

新規事業その他売上高

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続きまして、新規サービスにつきまして、ご説明させていただきます。

新規サービスその他の売上高につきましては、まだまだ売上としては小さいのですが、(2017年11月期第2四半期累計の)300万円から(2018年11月期第2四半期累計には)1,600万円ということで、順調に事業を推進しているかたちでございます。主な売上は、「MF KESSAI」からきています。

MF KESSAI(早期入金開始)

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「MF KESSAI」は2018年5月より、早期振込サービス(ファクタリング)を開始しています。

mirai talk(サービスリニューアル)

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「mirai talk」では2018年7月よりサービスをリニューアルして、「12万円以上の家計改善を保証します」ということで、「お金のRIZAP」を目指して(お客さまがチャレンジしやすい)コースを設計しているところでございます。

マネーフォワードフィナンシャルの設立

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次は、新規事業に関する戦略的取り組みのご説明です。

こちらは、先日記者会見をさせていただいたのですが、マネーフォワードフィナンシャルという、ブロックチェーン・仮想通貨に関するサービスを提供予定の新会社を設立いたしました。元日銀・金融庁勤務の神田(潤一氏)が、社長を務めさせていただいております。

マネーフォワードフィナンシャルでは、もっと仮想通貨の正しい情報を「知って」いただいて、「交換」していただき、送金・決済を「利用」していただくところまでをやっていきます。その後の資産を「管理」するところはマネーフォワードがやっておりますし、確定申告に関しましては、「申告」する「MFクラウド確定申告」が行っております。

このあたりを一気通貫できるサービスを作ろうということで、マネーフォワードフィナンシャルを設立したということです。

マネーフォワードファインの設立

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また、55ページは、先日発表させていただいた、「AI融資審査モデル」の開発に着手した、マネーフォワードファイン(の設立)でございます。ちなみに「ファイン」は、「ファイナンス」と「エンジニアリング」を掛け合わせた造語です。

会計・請求書データを基にして、なかなかお金を借りることができなかった会社にも融資のチャンスができるように、現代的なAIの融資審査モデルが作れないかということで、チャレンジをしているかたちでございます。

元々、当社は「MFクラウドファイナンス」というサービスを提供させていただいていて、一定のお客さまには、銀行さまと共同して融資を行っていたのですが、今のモデルだと、まだまだ貸すことができないお客さまが多くいらっしゃいます。

もちろん全員に貸せるわけではないのですが、そのような方々にもなんとか貸すことができるような、ロジック・融資審査モデルができるのではないかということです。(当社は)ベンチャーでございますので、新たなチャレンジとして、この会社を立ち上げるということでございます。

我々はバランスシートが大きい会社ではないのですが、基本的にはモノづくり・アルゴリズムづくり・エンジニアリングが得意な会社ということで、データを集めながら、将来的には企業さまと協業して、金融機関さまのバランスシートを活用していただき、中小企業さまの融資のマーケットを広げていきたいと考えております。

SLEEKR社への追加出資(マネーフォワードファンド)

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続きまして、投資に関する戦略的取り組みのご説明です。

インドネシアのSLEEKRという会社に、追加出資をさせていただきました。(SLEEKR社は)同業であるTalenta社を買収しまして、インドネシアにおけるクラウドHRの最大手の企業になっております。

私も社外取締役を務めさせていただいており、月に1回(この取締役会へ)出ているのですけれども、経営陣も非常に優秀ですし、マーケットも拡大しているので、非常に期待大の会社かなと思っております。

インドのPFM企業への出資(マネーフォワードファンド)

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また、インドで資産管理・投資情報プラットフォームの「ORO Wealth」を提供しているFintech企業に、今回は新たに出資させていただきました。ここの経営者の方々にもお会いしたのですが、元々は外資の金融機関にお勤めで、「インド国内の金融課題を解決したい」という熱い思いをお持ちでいらっしゃいます。

非常に我々と同じようなビジョンを持たれていると思いまして、「ぜひ、一緒にやりましょう」ということで、出資させていただきました。

GMO Global Fintech Fundへの参画

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次の取り組みは、今回GMOさまが作られたGMO Global Fintech Fundへ、我々が戦略的パートナーとして参画させていただきました。GMO VenturePartnersさまは、元々は我々に投資もしていただいていた会社さまで、(取締役の)村松(竜)さまをはじめとする非常に多くの方々に、未上場のときから助けていただきました。

今回は戦略的パートナーというかたちで、我々がファンド投資先企業の発掘・事業連携などをさせていただき、組ませていただくということです。

このようなかたちで、国内の事業をしっかりと伸ばしながら、海外の(事業の)成長にどのように取り組むか。なかなか自分たちがすぐに(海外へ)行くわけにはいかないので、このような出資等を含めて、海外の情報・ネットワークを集めながら、進めているというかたちでございます。

金融機関との連携強化(API連携)

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次は、金融機関さまとの取り組みについて、ご説明します。

API連携は、順調に進んでおります。「未来投資戦略2017」において、「2020年までに、80行以上の銀行におけるAPI導入が目標」とございますが、(2018年6月)現在で16行の金融機関さまと、API連携を進めております。これは、日本のFintech系企業の中では、No.1の数かなと思っております。

金融機関との連携強化(PFMサービス)①

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62ページは、(PFM)サービス提供のご説明でございます。

「マネーフォワード for 〇〇(銀行)」というサービスに加えて、「かんたん通帳」や「MFUnit」というサービスを提供させていただいております。

金融機関との連携強化(PFMサービス)②

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とくに最近、アプリで全部(手続きが)終わってしまう「かんたん通帳」というサービスを、筑波銀行さまのお客さまに向けてリリースさせていただいたことを、(2018年6月に)WBSさまに放送していただきました。

「かんたん通帳」は、サービス開始から約1年で5行での導入が決定しておりまして、やはり非常にニーズがあると思っております。

金融機関との連携強化(MFクラウドサービス)

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金融機関さまとの連携強化の最後として、法人向けのお客さまとも連携させていただいております。北洋銀行さまのお客さま向けに、「MFクラウド確定申告 for 北洋銀行」として、サービスを提供させていただいております。

「MFクラウドファイナンス」という資金調達をスムーズに行うサービスに加えて、このようなサービスも展開しているかたちでございます。このように、金融機関さまとのいい連携ができてきておりますので、より一層連携を強めていって、ユーザーにいいサービスを届けていきたいと思っております。

未来投資戦略2018

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その他の戦略的取り組みといたしましては、66ページでございます。「未来投資戦略2018」ということで、Fintech・キャッシュレスに関する取り組み事例として、当社サービスを掲載していただきました。政府もIT化・キャッシュレス化を進めていくということで、こちらの大きな波の中で、我々もしっかりといいサービスを届けていきたいと思っております。

金融庁「FinTech実証実験ハブ」支援案件に参加

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67ページでございます。金融庁さまの「FinTech実証実験ハブ」という支援案件に、我々も参加させていただいております。SIMと電子署名の仕組みを取り入れた仕組みを活用して、スマートフォンから金融取引がスムーズにできる実証実験を実施していくことを考えております。世の中のカスタマーペインを、解決していきたいと思っております。

中長期戦略について

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続きまして、中長期戦略・今後の展望のご説明です。こちらは、上場のときから出させていただいているスライドで、成長戦略・人材戦略・ブランド戦略・さまざまな分野への貢献を考えております。

成長戦略

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成長戦略としては、こちらの4点を掲げさせていただいております。これらの進捗について、ご報告いたします。

成長戦略の進捗①

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71ページをご覧ください。個人・法人ともに国内No.1シェアを確立していきたいということです。(そのために)ユーザー基盤を拡大していくということです。収益力の強化と同時に、中長期の成長に向けた投資も、しっかりと行っていきます。

1つ目のユーザー基盤の更なる拡大に関しましては、個人向け(「マネーフォワード」)のユーザーが650万人、課金ユーザー数が15万人を突破したということで、順調です。確定申告シーズンの需要により、個人事業主ユーザーの獲得も進展しております。また、BtoB向けの新サービスの「Manageboard」が入りますので、新たな顧客層の開拓が進んでいくと考えております。

2つ目は、ARPUの向上・マネタイズ力の強化ということで、連結売上高は前年同期比66パーセント(の増加)ということで、大きく伸びています。金融機関さま向けのサービスも、「かんたん通帳」が入ってきています。「MFクラウドシリーズ」のユーザー基盤に「Manageboard」や「財務戦略顧問」のクロスセルを開始していくので、ユーザー基盤を活かしていけるかなと思っております。

成長戦略の進捗②

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(成長戦略の進捗の)3つ目は、新たなサービスライン拡充です。「MFクラウド請求書」でユーザー向け請求書買取サービスを開始したり、「MF KESSAI」でのファクタリングサービスを開始したりしていきます。

4つ目は、データ活用による高付加価値化です。ここはなかなか進展がなかったのですが、今回は「Manageboard」や「財務戦略顧問」を通じて、「MFクラウド会計」のデータを活用した収益向上支援をしていこうということで、ようやく具体的な項目が出てきたかなと考えております。

また、新会社のマネーフォワードファインを立ち上げたので、このクラウド会計やクラウド請求書データを活用した与信アルゴリズムを作ろうということで、この開発にも着手しております。すぐに(結果が)出てくるものではないのですが、ここもデータ活用による高付加価値化ということで、やっていこうと考えております。

今後の事業展開イメージ

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最後のページになりますけれども、Fintech・SaaS市場は急成長しておりますが、しっかりとNo.1の地位を確立するとともに、新規サービス・事業を立ち上げていこうと考えております。

(図の)橙色が個人向け、青色が法人向け、その上が新たなサービスラインということで(各事業を)やっております。このようなかたちで、しっかりとトップラインを伸ばしていこうと考えております。

駆け足となりましたが、私からのご説明は、以上とさせていただきます。ご清聴ありがとうございました。

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