4. 今からできる将来資金づくりの「自助努力」を
ここまで、公的年金制度と平均的な受給額について確認してきましたが、老後資金の準備には「ねんきん定期便」を活用し、具体的な受給額を知ることも大切です。
筆者はファイナンシャルアドバイザーとして従事していますが、個人のお客様と接する中で、老後や将来資金についての不安から、「NISAを始めたい」「どの銘柄を選ぶべきか」「今の資産配分でよいか」といった投資相談が多く寄せられます。
NISAやiDeCoの制度拡充もあり、投資初心者にとって投資を始める敷居が下がり、興味を持つ方も増えているようです。
ただし、投資にはリスクが伴います。使う時期や目的に応じた方法で始めることが大事であり、まずは将来の目標値を明確にしておくことが重要です。こうすることでゴールが定まり、毎月や毎年の投資計画が立てられるのです。
特に投資初心者が陥りやすいのは、銘柄や投資手法に目が向きすぎ、目的や目標額が不明確になってしまうこと。すでに投資を始めている方も、今一度目的と目標額を見直し、ステップを踏んで資金計画を立ててみてはいかがでしょうか?
参考資料
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 日本年金機構「令和6年4月分からの年金額等について」
- 日本年金機構「年金振込通知書」
- 厚生労働省・日本年金機構「知っておきたい年金のはなし」
- 日本年金機構「大切なお知らせ、「ねんきん定期便」をお届けしています」
- 厚生労働省「第17回社会保障審議会年金部会(議事録)」
入慶田本 朝飛