5. 資産運用で気をつけるべきポイント
老後の大切な収入源となる公的年金は、物価と賃金の変化を反映するしくみとなっていますが、年金財政を健全に運用するために、必ずしも実態に即した年金額になるとは限りません。
こういった情報を目にする機会が増えたことで、現役世代の方でも早いタイミングから老後に向けた対策を準備していきたいとのご相談を受ける機会も増えてきました。
新NISAがスタートしてからはや9カ月が経過したこともあり、資産運用にチャレンジしてみようと思う方も増えてきた印象があります。
資産運用を取り入れることは老後生活のために有効な方法ではありますが、もちろん注意すべき点も多々あります。特に気にしている方が多いポイントとして挙げられるのが安全性です。
もちろん資産運用、投資をする上で元金が減る可能性をゼロにすることはできません。ただ、リスク(価格変動の幅)をきちんと理解したうえで、単純にリスクが高いか低いかだけで判断するのではなく、自分の許容範囲内であるかどうかを判断するようにしましょう。
また、資産運用を考える中で、長期の積立投資が重要とよく耳にするかもしれません。
もちろん、長期的に積立投資をすることでリスク分散を図れることは確かです。ただし運用途中で、病気や自然災害、親の介護など想定外の支出が必要となる可能性も考えておく必要がありますね。
「万が一」の事態が起きたとき、投資信託や株式など現金化しにくい金融商品だけでは対応しにくいことも。銀行などの預貯金もしっかり増やし、資金の流動性を確保しておくことも大切です。