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(初公開日:2023年9月4日)

2023年の夏休みはどのように過ごされましたか。

新型コロナウイルスも5類に引き下げられ、例年以上に旅行や帰省、レジャーを楽しんだ方も多かったのではないでしょうか。

シニア世代の中には、お孫さんと一緒に過ごし、美味しいものを食べたり、色々なところに出かけたりと、いつも以上にお金を使う機会が多かった方もいるかもしれませんね。

さて、そんなシニア世代が受給する「年金」ですが、実は受給者によって受給額に大きな格差があるのをご存知でしょうか。

そこで今回は、年金受給者である60歳~90歳を1歳刻みにして、国民年金と厚生年金の受給額をみていきたいと思います。

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1. 「厚生年金と国民年金」制度の仕組みをおさらい

最初に、日本の年金制度について簡単に仕組みをおさらいしておきましょう。

日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」の2つの年金制度で構成されており、「2階建て」ともいわれています。

現役時代に加入する年金が「国民年金」か「厚生年金」かで、老後に受け取る年金額が大きく異なりますので、ご自身がどちらに該当するのかを把握しておきましょう。

それぞれの特徴を見ていきます。

1.1  国民年金:1階部分

1階部分に位置する「国民年金(基礎年金)」は、原則、日本国内に住む20歳から60歳未満の全ての人が加入する年金です。

年金保険料は全員一律で、毎年見直しが行われます。20歳から60歳になるまでの40年間(480カ月)、保険料を全て支払えば「満額」を受給、未納がある場合には満額から差し引かれます。

なお、国民年金の保険料を個人で支払う必要があるのは、学生や自営業者などの「第1号被保険者」です。第2号被保険者と第3号被保険者は、個人として国民年金保険料を負担する必要はありません。

1.2 厚生年金:2階部分

2階部分に位置する「厚生年金」は、主に会社員や公務員などが国民年金に上乗せして加入する年金です。

老後に受け取る年金は、国民年金(老齢基礎年金)に報酬比例の老齢厚生年金を上乗せして支給されるため、一般的には国民年金より年金額が高くなります。

厚生年金の保険料は現役時代の給与や賞与などの報酬をもとに決定。会社側と折半して負担し、給与や賞与などから天引きされます。

この保険料と年金加入期間により報酬比例部分が決定するため、老後に受け取る年金額は個人差が大きくなることを押さえておきましょう。