1.1 年収780万円以上は厚生年金保険料が一定だから

年収780万円以上になると、毎月納める厚生年金保険料が同じ金額になるため、将来受け取る年金額も同じになります。

会社員や公務員など給与所得者は、毎月の給与から「厚生年金保険料」が引かれています。厚生年金保険料は、標準報酬金額によって1等級から32等級に分かれており、報酬が高額になるほど納める保険料も高額になるのが一般的です。

【写真全2枚】1枚目/厚生年金保険の保険料額表、2枚目/65歳以上無職単身世帯の1カ月の家計収支

厚生年金保険の保険料額表

出所:協会けんぽ「令和6年度保険料額表(令和6年3月分から)(東京都)」

しかし、等級は上限が32等級までと決められており、標準報酬金額が月額65万円以上、年額にすると780万円以上の場合は、保険料は同じ金額になります。

32等級の厚生年金保険料の本人負担分は、5万9475円(令和6年分)で、年収800万円の方も1000万円の方も、毎月5万9475円が差し引かれます。

では、厚生年金保険料を最高の32等級を納めている方は、老後の厚生年金はいくら受給できるのでしょうか、次章でシミュレーションしてみましょう。