3. 在職老齢年金の年金カットを回避する方法
在職老齢年金は、働けば働くほど年金がカットされる制度なので、高齢者の方の就業意欲を削いでいるという見方もできます。
実際に減額されている方からすると、「これまでに保険料を納付してきたのに減額されるのは、納得できない」と感じるのも無理はありません。
在職老齢年金の年金カットを回避する方法として、「業務委託で働く」という手段があります。
在職老齢年金は「厚生年金保険に加入しながら働く人」が対象となるため、雇用関係ではなく社会保険に加入しない業務委託として働けば、在職老齢年金は関係ありません。
就業先で「雇用関係ではなく業務委託契約に変更して欲しい」という交渉を行う必要がありますが、65歳以降も年収が高い方であれば検討する価値があるでしょう。
例えば、先ほど紹介した例では毎月7万円の年金カットが行われ、年間で84万円損していることになります。業務委託に変えるだけで、年間84万円収入を増やせる、という見方もできます。
65歳以降になっても働く人は右肩上がりで増えています。今後リタイアする予定で、フルタイムで働く意志を持っている方は知っておくとよいでしょう。