4. 理想の老後をイメージして準備を進めよう
今回は、月額10万円以上の年金を受け取れる方の割合や年金の平均受給額について詳しく見てきました。
記事内でふれたように、月額10万円以上の年金額を受け取れる人の割合は年金受給者全体の約77.3%でした。
この数字だけを見れば8割弱の人が10万円以上の年金を受け取れていると見れますが、男女別で見た場合、女性の年金受給額のボリュームゾーンは9万円台と10万円を下回っています。
このように、将来受け取れる年金額は男女間や現役時代の収入に応じて個人間で大きな差があることは珍しくありません。
そのため、将来に向けてしっかりと老後資金を準備するために、あらかじめねんきんネットやねんきん定期便で自身が将来受け取れる年金見込額を確認しておくことは非常に大事です。
また、将来の年金見込額を確認したら、自分が理想とする老後のライフプランを実現するのに毎月必要な生活費や、介護が必要になった時に施設に入る資金も用意する・しない等も考えながら準備すべき老後資金を明確にすることも大切です。
老後資金の準備は早い段階から始めた方がいいというのは大前提ですが、とりあえずNISAやiDeCoを始めるのではなく、まずは老後資金を準備するための詳細な計画を立てることから始めてみてはいかがでしょうか。
参考資料
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
- 日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」
- 総務省「家計調査報告(家計収支編)2023年(令和5年)平均結果の概要」
鶴田 綾