ドル円は1ヶ月で161円から大幅に変動。現在は142円台で推移しています。

為替相場が大きく変動する中、日本円と米ドルなど、2つの国の通貨の値動きを予測して売買を行う「FX」にも大きな影響が生じています。

そこで今回は、為替の変動が特に大きくなっている今、FXを少額で始める人がおさえておきたい注意点を4つ紹介していきます。

1. ドル円の大変動

2024年7月31日、日本銀行は金融政策決定会合において政策金利の引き上げを決定。植田和男総裁も会合後の記者会見で追加利上げに意欲的な姿勢を示したことから、「円キャリー取引」の急激な巻き戻しが発生しました。

「円キャリー取引」とは、低金利通貨である円で借り入れを行い、高金利の国の通貨で運用することによって、運用益に加えて金利の利ざやを獲得しようとする取引のことを指し、今回、予想外の日本銀行の追加利上げなどを受けて、この円キャリー取引の解消が一気に加速し、急速な円高が進むこととなりました。

1.1 1ヶ月で161円から140円台に…

円相場は、7月上旬に37年半ぶりの円安水準となる1ドル=161円96銭まで下落していました。しかし、2024年8月5日には一時141円台後半まで上昇する動きを見せ、およそ1ヶ月足らずで20円程度もの円高が進むこととなりました。

【写真2枚】1枚目/2024年 年初来のドル円チャート、2枚目/各国の外国為替市場

2024年 年初来のドル円チャート

出所:Trading View(USD/JPY)2024年 年初来

これは、年初からの下落分をほぼ全戻しするほどの動きで、FX取引を行う人たちにとっても大きな衝撃となりました。