2.3 得意とする通貨ペアを選定する(慣れていない通貨ペアにはトレードしない)

FXでは多岐にわたる通貨ペアの取引が可能です。しかし、あまり慣れていない通貨ペアに手を出しすぎると、大きなリスクにつながります。

実際、あまり取引されていないマイナーな通貨ペアは、流動性が乏しく、相場が大きく急変動する可能性が高い傾向に。流動性というのは取引量を意味しており、流動性の高い低いは値幅に影響するため取引通貨ペアを選定する際に非常に重要な要素となります。

なお、世界で流動性が最も高いのが米ドル、その次はユーロとなっています。

日本円も流動性が高い通貨の1つです。まずは先進国の通貨ペアで取引を行い、その通貨ペアの特性や値動きのパターンなどを理解して、練習しながらトレードスタイルを構築するといいでしょう。

通貨ペアによって値幅や値動きの特徴も異なるため、最初少額からドル円やユーロドル等で練習し、自身が得意とする通貨ペアを見つけてみてください。

2.4 相場が活発に動く時間を把握すること

FX市場は、東京だけでなく、ウェリントン(ニュージーランド)やシドニー、ロンドン、ニューヨークなど、世界各国で開かれているため、取引時間の自由度が高く、平日であれば基本的に24時間取引が可能です。

外国為替市場(サマータイムの日本時間)

外国為替市場(サマータイムの日本時間)

出所:一般社団法人金融先物取引業協会「取引時間について」をもとに筆者作成

中でも、相場が動きやすいのは、各市場がオープンする時間帯と言われています。

この時間帯あたりで取引を行うと、値幅が大きくなりやすいため、短期トレーダーの場合は利益を出しやすい時間帯と言えるでしょう。

しかし、他の時間帯と比較してボラティリティが大きい分、損失も大きくなりやすいため、前述した注意点を踏まえて慎重に取引することが大切です。

3. まとめにかえて

「円キャリー取引」の急激な巻き戻しなどによって、ドル円は1ヶ月で161円から140円台となるなど、歴史に残る急激な変動を見せました。

そんな中、この相場を利用してFXを始めた方も多いと思いますが、むやみやたらに取引していては利益を上げるどころか大きな損失を被る可能性も大いにあります。

自身の取引ルールをしっかりと定め、それに従って取引するなど、今回紹介した注意点に十分に留意して、少額から長期的なスタンスで始めることをおすすめします。

参考資料

中島 翔