貯金や節約もいいが、貯蓄のために株式市場の活用を

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「貯蓄」を増やしていくには、「貯金」をはじめとした預貯金や日々のくらしの中で原資をねん出するための「節約」が必要です。その一方で貯めた資産を増やすという行動が必要です。今回は「収入を増やす、支出を減らした」後の資産を増やす点について考えてみましょう。

そもそも「貯蓄」にはリスク資産が含まれている

まずはじめに「貯蓄」がどのようなものかを整理しておきましょう。総務省によれば「貯蓄」とは、ゆうちょ銀行、郵便貯金・簡易生命保険管理機構(旧郵政公社)、銀行及びその他の金融機関(普通銀行等)への預貯金、生命保険及び積立型損害保険の掛金(加入してからの掛金の払込総額)並びに株式、債券、投資信託、金銭信託などの有価証券(株式及び投資信託については調査時点の時価、債券及び貸付信託・金銭信託については額面)といった金融機関への貯蓄と、社内預金、勤め先の共済組合などの金融機関外への貯蓄の合計を言います。

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「貯蓄」には「貯金」や「預金」といった安全資産だけではなく、有価証券などのいわゆるリスク資産も含まれていることに注意が必要です。表現としてはどちらかというと「金融資産」という方が近いかもしれません。したがって、「貯蓄が上手」ということであれば、「預貯金」のほかに、リスク資産の運用もということになるでしょう。

過去5年の株式市場を振り返る

では、ここではリスク資産を代表する株式、TOPIX、S&P500、MSCI WorldやACWIなどについてみてみましょう。ちなみに、いずれの指標も指標そのものの数値を使用しており円ベースではありません。出所はいずれもSPEEDAをもとに当編集部で作成したものです。

下図は、2013年3月末を100とし、その後の5年間にどのような推移をしたのかを示したものです。概観を一言でいえば、日本株、米国株、世界株いずれもが堅調に上昇したといえるでしょう。

日本では「アベノミクス」や「黒田バズーカ」といった言葉もありましたが、局所的にはそうしたイベント的な要因が株価に反映されたことはありましょうが、なにも日本株に限ったことではなく、世界的に株式市場は堅調だったということです。

株式はいつ買えばよいのか

株式市場は堅調だったと過去を振り返るように言うと「いつ買ってよいかタイミングが分からない」という声もあるでしょう。そういった方のために、2013年3月末から2018年3月末までの期間で2018年3月末時点を基準として過去何年株式を保有していればどの程度の年率の投資収益があったかを見たのが下図です。

結論から言えば、3年保有の投資家の方の年率が日本株が最も低く、世界株の場合には4年保有の投資家の年率が最も低くなっています。

ただ、TOPIXを3年保有している投資家でも年率で3%以上はあり、預貯金などの利率を考えれば上出来のパフォーマンスといえるのではないでしょうか。

まだ日本株で消耗しているの?世界に目を向けよう

こうしたパフォーマンスを見ると、米国株や世界株もしっかりとしたパフォーマンスを上げていることが分かります。現在米中貿易摩擦の真っ最中ではありますが、日本株式でリスクを感じているのであれば、世界株式に分散する等の検討もありではないでしょうか。

過去、世界的なパニック的な株式の売りに対してはキャッシュポジションを持ちながら落ちたところはしっかり拾うというストラテジーを上手に活用された投資家が成功されたように見えます。

青山 諭志

ニュースレター

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慶應義塾大学卒業後、国内大手及び外資系大手金融機関に合わせて10年以上勤務し、株式市場を中心にマーケット関連の仕事に従事。その後独立。金融機関では主にアナリストとして企業や産業調査活動に従事。調査内容としてはミクロ・セミマクロが主な分析対象だが、好きなのはマクロ分析。記事で取り扱うテーマはマーケット動向、企業分析といった株式市場関連の分析や貯蓄や投資といった個人の資産運用動向を取り扱う。最近は「富の分配」問題や「お金持ち」である富裕層研究にも時間を割いている。その他に興味のある分野はブロックチェーン技術とゲノム(ジーノム)。