2018年5月15日に行われた、寿スピリッツ株式会社2018年3月期決算説明会の内容を書き起こしでお届けします。IR資料① 補足資料

スピーカー:寿スピリッツ株式会社 代表取締役社長 河越誠剛 氏
寿スピリッツ株式会社 取締役 松本真司 氏

2018年3月期決算説明会

松本真司氏:みなさま、おはようございます。本日はお忙しい中、早朝にも関わらずご出席いただきまして、誠にありがとうございます。まず私から、決算概要と次期の業績予想につきまして、ご説明させていただきます。

2018年3月期の業績ハイライト

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まず初めに、業績ハイライトでございます。2018年3月期の業績は、売上高が14.9パーセント増収となり、7期連続で過去最高値を更新。経常利益が29.5パーセント増収となり、こちらは3期連続で過去益を更新いたしました。好調の要因としては、期初にフランセと統合したシュクレイの躍進、インバウンド売上の伸長が求心力となりまして、業績に大きなインパクトを与えております。

また、持続的に成長できている要因なんですけれど、3年前に成長戦略として掲げた重点施策の取り組みの成果と、従来からグループの中で注力しております、現場力の向上と人材力の育成のレベルアップが組織力の向上につながって、成長の原動力になっていると考えております。

重点施策の成果①

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次に、重点施策の成果についてご説明させていただきます。1つ目のインバウンド対策の強化として取り組んでおります、国際線ターミナル免税エリアでの売上高、前期比77.2パーセント増の34億7,200万円となりました。期初の目標が25億円、修正目標が30億円を設定しておりましたので、目標を上回る進捗で推移いたしております。

重点施策の成果②

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2つ目が、海外展開による売上高です。ここが前期比48.6パーセント増の11億5,600万円。期初目標が12億円でしたので、おおむね目標水準の成果となっております。海外売上高は、子会社である台湾の売上は現地売上、その他の地域は日本からの出荷売上とロイヤルティを加えた金額が数値となっております。

重点施策の成果③

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次に、重点施策の3つ目の、首都圏エリアでのWSR化展開の推進ということで、中心的な役割でありますシュクレイの成果については、後ほどトピックスのところでご説明させていただきたいと思います。

なお、本日お配りしている資料に、決算説明会補足資料を別途配布させていただいております。そちらの5ページ目を見ていただきますと、地域別の売上高の二期対比のグラフを記載しております。首都圏での売上の拡大が、このグラフを見ていただきますとおり顕著に出ているのがご理解いただければと思います。

通期のトピックス①

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では初めに、通期のトピックスの1つ目についてご説明させていただきます。前期まで企画販売型の会社でありましたシュクレイ社、首都圏における経営基盤の強化ということで、フランセ社と統合して製造直販型の会社に生まれ変わりました。

この統合メリットを最大限発揮させるために、生産面では製造ラインの新設だとか改修によって、グループからそれまで仕入れていたものを自社生産に切り替えを行いました。また、物流面では、本年(2018年)1月に物流拠点を移転集約して、物流能力の向上だとか効率化を図っております。

売上面では、フランセブランドの再構築を図り、地方の百貨店だとか量販店の取引をやめて、そういった販売チャネルの絞り込みによる減収はあったんですけれど、主力のブランドの直営店・催事・インバウンドを含む卸の売上等、非常に好調に推移をしまして、シュクレイ全体では大幅な増収となっております。

通期のトピックス②

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新規出店では、昨年(2017年)12月に「東京ミルクチーズ工場」の工房と、店舗一体型の新業態「Cow Cow Kitchen」を東武北千住駅の「EQUiA」という商業施設にオープンさせるなど、4店舗の新規出店を行っております。

その結果、シュクレイの売上高は、前期比24.5パーセント増の115億4,700万円となりまして、初めて100億円を突破いたしました。営業利益が、前期比94.3パーセント増の11億8,800万円となっております。

通期のトピックス③

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次のトピックスです。シュクレイの説明の中にも触れているんですけれど、グループの主要製造拠点において、今後の成長に向けて工場改修だとかロジスティック機能の充実に努めました。

写真の左側、これはシュクレイの新物流拠点で、流通センターの東京ロジスティックに移転して、従来の倉庫スペースの3倍の広さになっております。ここを起点に、さらなるロジスティック機能の効率化に努めていきたいと思っています。

また、寿製菓では新ラインとか、ケイシイシイではラングドシャの能力の向上とか、そういった設備投資を前期積極的に行いまして、設備投資額は前期でトータル19億4,800万円を行っております。

通期のトピックス④

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また、寿製菓の本社工場では、食品安全マネジメントに関する国際規格「ISO 22000」の取得に取り組みまして、昨年(2017年)の9月に認証を取得して、品質管理の向上にも努めております。

(この資料には)出てないんですが、ケイシイシイでは2015年に、AIBフードシステムであるAIBフードセーフティという、米国製パン研究所が作成した安全システムを使用しておりまして、毎年審査を受けて、高い評価をいただいております。

業績サマリー

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次に、業績サマリーでございます。この指標で、ROEが25.1パーセント、前期に対して3.2ポイントの増加。また、売上高経常利益率も前期に対して1.5ポイント増加の13.5パーセントで、この資本効率だとか収益性を示す指標に関しても、最高値になっております。

2018年3月期業績(対前期)

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続きまして、対前期比較の業績でございます。売上高が前期比14.9パーセント増の373億8,500万円。経常利益が29.5パーセント増の50億4,900万円。純利益が37.4パーセント増の35億3,400万円となっております。

セグメント別業績(対前期)

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次に、セグメント別の業績についてご説明をさせていただきます。初めに、ケイシイシイです。ケイシイシイに関しては「ドゥーブルフロマージュ」といった主力商品の販売強化に加えて、「テノワール」という新商品の拡販に注力いたしました。

また売上面では、インバウンド売上とか道内店舗が好調に推移しました。道内店舗では、今年(2018年)の6月に誕生20周年を迎える「ルタオ」の本店のリニューアルを昨年(2017年)12月に行って、さらなるブランド価値の向上に努めております。その結果、売上高が前期比14.1パーセント増の118億4,100万円、営業利益が14.6パーセント増の16億5,700万円となっております。

シュクレイは、先ほどご説明したとおりでございます。

寿製菓・但馬寿は、主力商品の育成と新商品開発の強化に努めて、主に焼菓子類を中心にグループ向け・代理店向けの売上が好調に推移しております。売上高が8.2パーセント増の104億2,800万円、営業利益が15.4パーセント増の12億3,000万円となっております。寿製菓・但馬寿に関しても、売上高は初めて100億円を突破いたしております。

次に、九十九島グループです。こちらは、長崎・佐世保エリアが熊本地震の影響からは回復基調にはあるんですけれど、福岡エリアが主要の売場の福岡空港の売場改装に伴って売場が縮小したことも重なって、苦戦をしております。売上高が前期比1.0パーセント増の33億1,900万円、営業損失が2億1,300万円となっております。

販売子会社は、主に西日本エリアでは9社で計算されているんですけれど、この売上高は前期比7.8パーセント増の55億1,800万円、営業利益は8.7パーセント増の4億900万円となって、堅調に推移いたしております。

売上高(販売チャネル別)

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次に、売上高の販売チャネル別の数値でございます。店舗販売が17.1パーセント増で、ここは主に首都圏での直営店、催事の好調によるものです。卸売が12.1パーセント増で、こちらは主にインバウンド売上の伸長によるものでございます。

売上原価・売上総利益

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次に、売上原価・売上総利益の数値でございます。売上総利益率が、昨年(2017年)の56パーセントから0.9ポイント改善の56.9パーセントとなりまして、ここは設備投資効果による生産効率の改善が寄与しております。

販売管理費・営業利益

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次に、販売管理費の明細でございます。売上高に対する販売管理費比率は、前期比0.7ポイント減少の43.5パーセントという数値になっております。

公表数字に対する達成率

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次に、公表数字に対する達成率ということで、上期業績を踏まえて(2017年)11月に上方修正をした数字に対しましても、下期のイベント商戦の好調などによりまして、売上面・利益面ともに達成いたしております。

四半期業績の推移(売上高)

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次に、四半期別の業績です。売上・営業利益ともに、(2016年3月期から2018年3月期までの)12四半期連続で増益を達成となっております。

四半期業績の推移(営業利益)

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また、営業利益の1月‐3月の第4四半期の増益率は32.8パーセント増。営業利益率も、昨年(2017年)の11パーセントから13パーセントに改善できております。

このグラフで見てわかるように、当社の収益構造は、第1四半期が売上面・利益面ともに低調な時期にあるんですけれど、これは季節変動要因によるもので、当社の収益構造の特徴になってございます。

貸借対照表

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続きまして、貸借対照表でございます。流動資産が18億7,700万円の増加となっております。これは現預金の増加、また売上債権の増加によるものでございます。固定資産が8億9,900万円の増加で、設備投資が19億4,800万円の投資を行って、減価償却の実施額が10億4,900万円の影響によるものでございます。

キャッシュ・フロー計算書

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次に、キャッシュ・フロー計算書でございます。フリーキャッシュ・フローが、対前期比2億200万円増加の23億500万円のプラス(となっております)。cash期末残高は、前期末に対して11億9,700万円増加の47億4,900万円となっております。

以上が決算概要でございます。

2019年3月期 通期業績予想のポイント

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続きまして、2019年3月期の通期の業績予想につきまして、ご説明させていただきます。

当社の経営環境なんですけれど、個人消費の持ち直しが続くことが期待されます。また一方で、企業間競争の激化や物流費の増加傾向と、引き続き厳しい経営環境が続くものと想定して、業績予想を立案させてもらっています。

当社グループは、引き続き重点施策の遂行と現場力の向上、人材力の育成強化を図って、持続的な成長を目指してまいる所存でございます。

2019年3月期 通期業績予想(対前期)

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通期の業績予想、売上高が前期比8.6パーセント増の406億円、経常利益が前期比15.9パーセント増の58億5,000万円、純利益が前期比8.1パーセント増の38億2,000万円と、いずれも最高値の連続更新を見込んでおります。

当期純利益の予想の伸び率が経常利益の伸び率に比べて低い要因なんですけれど、前期に繰延税金資産の評価の見直しだとか税額控除で、前期に税負担が一時的に抑えられた反動によるものでございます。

来期の設備投資計画は、工場投資を中心に17億円、減価償却費の予想は12億円を見込んでおります。

2019年3月期 通期業績予想(セグメント別)

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セグメント別の予想なんですけれど、こちらも引き続き、シュクレイが大幅な増収増益を見込んでおります。この中で、寿製菓・但馬寿が売上・利益とも前年並みの予想となっております。これは、グループの製造キャパシティの拡大の観点から、寿製菓のグループ向けの生産の一部を他のグループ会社に移管する影響でございまして、実質的には成長トレンドで推移する見込みでございます。

また、九十九島グループは、この製造移管の影響も加わって、黒字転換の予想をいたしております。

以上で、私からの説明を終わります。続きまして河越より、今後の経営方針、重点施策、主要セグメントの取り組み等についてご説明をさせていただきます。

経営理念・基本ポリシー

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河越誠剛氏:それでは私から、もうちょっと詳しく、今後の方針について説明させていただきたいと思います。まず、我々は「喜びを創り喜びを提供する」という経営理念のもと、「今日一人、熱狂的なファンを創る」ということを基本ポリシーとしています。

この「熱狂的なファンを創る」ということはどういうことかというと、喜んでお金を払うお客さまをたくさん作っていくという意味です。仕事柄、(お客さまに)恵まれています。必需品の場合だと、どうしても自分が生きていくために食べなきゃいけない。

我々の場合は、買わなくてもいい。わざわざ、人に喜ばれるためにものを買ってプレゼントするという、非常に嗜好品としても貴重な分野でございまして、そういったお客さまの贈られる喜び=(商品を)買われてお客さまに喜んでいただくから、喜んで(お店で)お菓子を買っていかれるということでございます。

そういった意味合いで、一人ずつ熱狂的なファンを創るのが、製造・物流・販売、いろいろな部署での一人ひとりの、もちろん私もですが大きな基本になっている、仕事そのものであるということです。

しかし、その100倍大事なのが、従業員同士です。我々は同士と言っているんですけど、この人たちを熱狂的ファンにする。同じ部署で上司・部下、そして他部署で会社・グループ一丸となって、一人ずつを熱狂的なファンにするということでございます。

それには、やっぱり職場環境、そして大事なのが人間関係です。この中で、自分から与える、周りの人を熱狂的なファンにするという、一人ずつがその気持ちを重ねていくならば、その集団は本当にブランドの、そして会社の熱狂的なファンまでつながっていき、全社一丸となってお客さま一人を、熱狂的なファンにできることを確信した経営がベースになっているということでございます。

経営理念をベースとした全員参画型経営を構築

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そういうことで、1つは管理手法の中では「アメーバ経営」ということで、時間あたりの採算性の追求をやっております。そのプロセスを評価しているということで、このページの下の写真に、一番の我々の誇りは、ここの中の発表メンバー、経営理念の実践をどれだけやったかということを発表する決勝大会で、全員の前で発表することが一番のステータスとなっております。

目指すのは数値です。しかし、達成しなければ褒められもしませんが、その達成した暁に、内容自体を褒めていくということでございます。これは、教育の中でも一番重要なことかなと思っています。

ビジョン(目指すべき方向性)

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そして、我々の仕事内容は「お菓子の総合プロデューサー」ということで、「高い価値の創造」、高い売価、それに勝る高い価値。その高い価値に勝る高いお客さまの満足という、「高い3段階活用」と言ってるんですけど、そこが我々の特徴でございます。お客さまとの接点、接客、そして商品・売場。この3つの点を徹底的に磨いていくのが、ビジネスのスタイルでございます。

そして、やっていく仕事は「プレミアム・スイーツ」。今までは、とくに「プレミアム・ギフトスイーツ」をやってまいりましたが、付け加えて「プレミアム・フレッシュスイーツ」。これを合わせて「プレミアム・スイーツ」が、我々の生きていく道でございます。

今後の経営方針

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スローガンを「超絶 WSR!!」、ワールド・サプライジング・リゾートということで造語ですが、世界が驚く超感動の提供が、我々の先ほどの熱狂的ファンを創ることのさらなる実践項目ということで、一瞬一瞬をこの「超絶 WSR!!」という掛け声のもと、仕事に勤しんでいるということです。

そして、先ほど言いました「超現場主義の徹底実践」。もう一回繰り返しますと、1つは商品。やはり食品の会社、とくにお菓子の会社で一番重要なのは、おいしいということではないでしょうか。(我が社では)おいしいという考え方を2つに分けています。1つ目は、昨日よりもおいしいかどうか。2つ目が、特徴のあるおいしさです。

この2つを掲げて、私も工場を回るときに、このお菓子は昨日よりもおいしいのかというテーマで、もちろん技術的なおいしさの追求もありますが、心を込めた、おいしくなれと声をかけて作るということがありますが、物流でも販売でも各部署でおいしさの追求をやっているということでございます。

そしてもう1つが、特徴あるおいしさ。いろんな人の意見を聞いてますと、普通のお菓子になります。自分用に買われるお菓子だったら、それでいいかもしれません。我々はコンビニ・スーパーで自分用のお菓子をやらないということで、「プレミアム・スイーツ」、とくに「プレミアム・ギフトスイーツ」という道を選んでおります。

特徴のある、(例えば)バターだったらバターをしっかりと入れ込んだ濃いもの、メープルだったらメープル、チーズだったらチーズ自体の特徴を捉えて、「ちょっとこれはチーズっぽすぎて嫌だわ」というぐらいのチーズっぽさを追求するという考えでございます。

しかし、日本で言うならば1億数千万人をターゲットにしなくていい。数千万人、1,000万人でもいいです。それをターゲットにした、その人が気に入ったお菓子を他の方にプレゼントされるわけで、一般的な万人が好む味の追求をしない。特徴のある味の追求をどんどんしていくことを、考え方の基本にしております。それが、商品に対する考え方です。

次に、売場です。売場の場合は、やっぱりお客さまに、私どものお菓子を買うために生まれてきたことに気付いてもらうのが一番大事だと思っております。それには世界観、お菓子のブランド観、そしておいしさのムード、そして売れているムードを実際に知ってもらう売場作り、世界観のある売場作りが、非常に大きな売場の中でのテーマになっております。それを日々追求しているということでございます。

そして、一番重要な接客です。売る人で、腐ってなかったら倍、おいしかったら3倍売上が違うというポリシーを持ってて、この販売員の人の力はめちゃくちゃ大きい。代表取締役販売員を作っていきたいぐらいに販売員の人を強化していくのが、我々の日々の実践でございます。店長を中心として、販売員を徹底的に強化するということです。

それは採用、そしてともに育つという意味での共育ということで、日々過去最高レベルの接客を目指していく。それが熱狂的ファン創りにつながり、また、最初の出会い、お客さまに対するアプローチ、後に熱狂的なファンにつながるという意味合いで、販売スタッフのスペシャルな強化が大きな課題で、実践しているわけでございます。

そして、目標指数としては、経常利益率の20パーセント。まだ13.5パーセントということで、前期の反省では、この経常利益率が上がらなかったことが大きな反省点ですが、今期は思い切って経常利益率の向上に努めていくということでございます。

それには、例えば製造面には、利益圧迫要因として、先ほどの運賃で2億5,000万円ぐらい圧迫があります。先ほどの販売員に力を入れているのは人件費です。とくに非正規の人たちの人件費は、東京を中心に恐ろしく上がってきています。しかし、他社よりももっと出していく。あと多少の原料のアップですが、すべてこれをついているチャンスとして捉えて、改革をしていこうじゃないかと思っているということでございます。

先ほども物流の改革ということで、1つは「ルタオ」ブランドをやっております、北海道のケイシイシイの売上の8割以上が本州での売上でございますので、東京に物流基地を移して、そこからの対応をするということ。

また、例えば通信販売における送料が爆発的に増加いたしますもので、そこに対しての、紙媒体を活用したDMビジネスを3分の1ぐらいに縮小して、それをモールビジネス、そして直接のECビジネスに変革していく。そういった大改革を今やっている最中でございます。

そんなことで、東京におきましても、TRCに大きな物流拠点を移しながら物流の合理化を図ったり、また、まだ計画には反映させていますけど、価格改正でさらなるお菓子のプレミアム化を図っていくこと。

そして、先ほどのシュクレイの新店舗は今年も(開店)する。例えば、(2018年)6月1日には、表参道のスパイラルビルの手前に、フランセ本店を開店いたします。

そういったことを順次やっていくわけですが、退店もかなりの勢いで、昨年(2017年)もやりました。関東以外のフランセブランド、全国でやっているところを全部撤退。あと、関東の中でも、不採算店舗の思い切った撤退を今月(2018年5月)も2店舗やってますけど、思い切ったスクラップ&ビルドの中で、1店舗における売上・利益の最大化をやってまいります。

製造現場の中でも、そういった結果的な効率化。主力商品のさらなる力を入れてフル稼働をやっていく。時間あたりの計上で、延べ1時間。例えば、100人が8時間働いたら800で人件費を含んだ利益を割るのが、この「アメーバ経営」の特徴です。

要するに、人件費を含んだ1時間働いた利益。これが「ドゥーブルフロマージュ」、そして各地でやっていますクッキーのラインは1万円を超えています。人件費を含んだ、延べ1時間あたりの利益が1万円を超えてきているのは、かなり大きな数字だと思っております。

主力製品を磨いていき、売上比率を上げていくことによって、結果的に高収益ラインのフル稼働をとっていくこと。そして、さらなる付加価値を加えて価格に反映させて、先ほども言いましたさらなる高い価値、その高い価値よりも高いお客さまの満足の追求ということでやっていくのが、基本的な考え方でございます。

重点施策①

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では、次のページに行っていただいて、インバウンド対策の強化。先ほどの19億6,000万円から34億円になります。これはインバウンドの中でも、国際線のイミグレが入った中の売店のことで、やっと認められるようになってきたという点でございます。これを思いっきり伸ばしていくということでございます。

その他の売場でも、インバウンドのお客さまはかなり増えておりまして、先ほどもちょっと出ました、北海道にあります「ルタオ」の本店。ちょうど(2018年)6月1日で20周年を迎えますが、先月(2018年4月)は昨年(2017年)より5割アップの実績。これはインバウンド対策がうまくいっている。売場の改装もありますが、インバウンドの方への知名度がどんどん増えていっている。

これはアウトバウンドにより、また国際線により、売上が最大の宣伝活動ということで、そういった知名度が増えれば増えるほど、いろんなところでの、日本もそうですけど海外のお客さまの売上が増えていくかたちを取っているということでございます。各空港の中の売店さまにも少しずつ評価が上がってきて、卸売価格で34億7,000万円ということで、かなりの高い率で今期も進捗していくと思っております。

重点施策②

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2番目が海外展開で、東南アジアを中心に、今年は中国・アメリカ大陸にも少しずつ出ていきますが、やはりギフトの習慣が日本ほどないのが、現実やってみての体験でございます。例えばカフェです。タイのセントラルラップラオの中である、パンケーキを主体とした「ルタオ」のカフェは大人気でございます。

そういった中で、ギフトのコーナーを一緒に持っていって、先ほどの、私が本当に目指しております、人さまに心をのせて物を差し上げて喜んでいただくという、美しき習慣を世界に広めていきたいということなんですが、いきなりそれだとギフトの習慣がないということで、(先に)カフェで食べていただいて、それでおいしいからここのやつを他の方にあげるという習慣(を広めていきたいです)。

そして、フィリピンとか韓国でとくにやってますけど、ソフトクリームをその場で食べていただいて、クッキーを買っていっている。ご自分用に、ご家族に、そしてギフトにという習慣につなげていくという考え。

中国系のところでは年に2回、秋の月餅に関わるお菓子、そして春の春節に関わるお菓子が、ギフトにとって大きな需要でございます。そこは徹底的に、それ用の戦略を作ってやっていくということでございます。昔の月餅と違って、今ではクッキー・アイスクリーム・ケーキ等々も月餅類として評価を得ているということで、今年の秋から大々的にその展開をやっていくということで、ギフトの展開の中に入れていく考え方でございます。

重点施策③

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あとは、首都圏でのことは、とくにシュクレイになってまいります。相変わらず、主力店の既存店売上をいかに伸ばすかが一番重要と考えておりまして、伸びる可能性の小さいところは極力やめて、引き継いだフランセブランドなんですけど、やめていく。そして新たな一等地で、ワイドスペースで出店をしていくのが「プレミアム・ギフトスイーツ」。

そして、「プレミアム・フレッシュスイーツ」という、北千住の西口にできました「Cow Cow Kitchen」というモデルがあります。これです。これは、主力のミルクパイ。フランセはパイの会社だったもので、パイに非常に力がある。そして、我々しか手に入らない、小樽の工場で作っている低温殺菌の特製生クリーム。これをミックスさせて、ミルクパイを作っております。

これはできたて販売となっておりまして、このミルクパイを買っていただき、隣のギフトコーナーでクッキー・ケーキ等々を買っていただくという、これはハイブリッド店舗と言っているんですけど、「フレッシュスイーツ」だけで失敗した会社は昔から軒並み知ってるんです、何社もうまくいかなかった。

1つは出店のし過ぎ、味の進化のなさ、いろんなことがありますけど、我々は出店件数を限定して、なおかつギフトにつなげるパターンを作りながら、「プレミアム・ギフトセット」と「プレミアム・フレッシュスイーツ」を合わせて、「プレミアム・スイーツ」のハイブリッド店舗を大きなコンセプトに、今回(2018年)の6月1日に表参道にできますフランセ本店もそのパターンということで、各地でその新しいパターンをやっていきます。

これが大きな今後の発展。首都圏だけじゃないです。関西圏も含めまして、ハイブリッド店舗が大きな発展の機会になってくると思っております。

重点施策④

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そして、重点施策4番目の「プレミアム・ギフトスイーツ」の創造と育成ということで、これは商品力に絞った考え方で、さらなるプレミアム化を進めていくという意味合いでございます。

≪ケイシイシイ≫①

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あと、会社ごとに言わせていただくと、ケイシイシイは、先ほど言いました大転換ということで、ビジネスの通信販売、そしてポップアップの催事販売も件数を先月も60パーセント削減。売上高は変わらず、利益は1,300万円アップということで、大改革を図っております。

やはり、店舗を拡大しすぎて、販売力が極端に弱ってしまったものの大改修を図っております。北海道から、そして新規採用を20名入れて、催事部門の販売力強化に行っているのと、先ほどの新しいブランドでハイブリッド店舗を、関西・関東でやっていきます。

≪ケイシイシイ≫②

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あと、小樽で4月末から「デニルタオ」ということで、「フロマージュデニッシュ」の専門店に、「ドゥーブルフロマージュ」の「チーズケーキラボ」を改装して新たに、このパンです。単品の「フロマージュデニッシュ」を作るのを見て食べていただく、そしてギフトに持っていただくというパターンの店を始めております。

≪シュクレイ≫

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シュクレイということで、伸びしろ(があります)。会社ごとでは関東でやっているシュクレイをいかに伸ばすかということで、先ほど申し上げましたとおり、一番大事な既存店アップ、そして新しいハイブリッド店舗を作っていくということで、また、インバウンド・アウトバウンドともシュクレイは会社を引っ張っていきます。

≪寿製菓・但馬寿≫

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次に、寿製菓・但馬寿。一部拡大があった、ラングドシャライン。ラングドシャクッキーにチョコレートのプレートをサンドしたお菓子が、グループの主力になっております。これを新たに、九州の九十九島グループにも設置するということで、24時間対応じゃないとできないレベルになってますので、その部分の移転でございます。ですから、そこは売上が伸びない。

しかし、右下にありますサンドクッキーで、エアインチョコレートをサブレで挟んだものとか、いろいろな新製品も出ておりますので、今後私は期待できると思っております。

≪販売子会社≫

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販売子会社については、単品のブランドということで、単品商品のさらなる魅力付け。店のブランドと言うよりも1個の、この「まっかな苺のミルフィユ」みたいな展開で、1個ずつ各地の特徴を捉えたお菓子で、卸売中心に展開しております。

≪九十九島グループ≫

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九十九島グループは、先ほど申し上げました、1つはラングドシャラインの投入ですけど、あとはやっぱり主力ラインに限定した、手作り商品が山ほどあって、それの整理をしながら主力商品作り、それを単一製造ラインでやっていくという方針に変えております。

九州での販売、そしてグループ売りも含めてそういうかたちを作っていくことと、「Ivorish」。今度(2018年)6月にららぽーとにも出店いたします。また、フランチャイズで九州・海外等々にもやっていきます「Ivorish」ブランドの物販、フレンチトーストクッキーが出ていますけど、こういうのを常設店・ポップアップ店舗と広げていきます。

だいたいそんな感じで、今後の発展の道を作っていきたいと思っております。以上です。ありがとうございました。

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