過去の同月に公開された記事をプレイバック!もう一度読み直したい、「編集部セレクション」をお届けします。 (初公開日:2021年9月5日) |
男女の賃金差が叫ばれて久しい昨今。厚生労働省の「令和2年賃金構造基本統計調査 結果の概況」によると、一般労働者の賃金の合計は30万7700円ですが、男女別では男性が33万8800円に対し、女性は25万18000円。男女間の賃金格差でみると、男性100に対し、女性は74.3です。
男女の賃金格差は平成13年(2001年)の65.3から徐々に上がっていますが、それでもまだ約25ポイントの差があります。この要因として、女性は育児や介護などで離職したり、扶養内のパートで働いたりすることが考えられるでしょう。
同調査の「性別にみた賃金」によると、男性は55~59歳で42万100円まで賃金のピークを迎え、20~24歳の賃金を100とすると195.8まで上昇。一方で女性は50~54歳で27万4700円のピークを迎え、20~24歳に比べると131.3の上昇となっています。
この男女差は賃金の違いだけでなく、老後の厚生年金においても続きます。老後に貰える厚生年金の男女の違いをみていきましょう。
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1. 厚生年金、ひと月の受給額の差は約6万円
年金には国民年金と厚生年金があります。日本の年金は2階建てと言われますが、1階部分である国民年金は基本的に20歳以上なら誰もが加入するため、男女でもあまり差がありません。
2階部分である厚生年金は、会社員や公務員などが加入するもの。厚生年金は加入月数や収入により受給額も変わるため、個々人で差が大きく開きやすいと言われています。
厚生労働省年金局の「令和元年度厚生年金保険・国民年金事業の概況」より、厚生年金のひと月の受取金額の平均をご紹介します(以下には国民年金部分も含まれます)。
1.1 【厚生年金】ひと月の平均額
- 男性:16万4770円
- 女性:10万3159円
平均額:14万4268円
平均額は14万円台ですが、男女別でみるとその差は約6万円と大きいことが分かりますね。もう少し詳しく、受給額の分布をながめていきましょう。