過去の同月に公開された記事をプレイバック!もう一度読み直したい、「編集部セレクション」をお届けします。 (初公開日:2023年9月16日) |
老後生活の大きな柱となる公的年金。
働き盛りの人たちにとって「老後はまだまだ先のこと」かもしれません。
しかし、将来の年金額は、現役時代に加入する年金の種類や、年収、保険料納付状況などによって決定するため、「いま」から仕組みや現状を把握しておきたいものです。
本記事では、年金の仕組みを確認し、現在のシニア世代の国民年金や厚生年金の平均年金月額を見ていきます。
老後に向けて、どのような「備え」が必要かを考えながら、年金事情を覗いていきましょう。
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1. 日本の公的年金制度は「国民年金と厚生年金」の2階建て
日本の公的年金制度は「国民年金」と「厚生年金」による「2階建て」構造です。
国民年金と厚生年金の特徴を確認していきましょう。
1.1 国民年金(老齢基礎年金):1階
国民年金は、原則、20歳~60歳未満の日本に住む全ての人が加入する年金です。40年間全ての保険料を納めた場合に、将来、満額の国民年金(老齢基礎年金)をうけとることができます。
国民年金の被保険者は、20歳以上の学生や自営業者などは「第1号被保険者」、会社員や公務員などは「第2号被保険者」、第2号被保険者に扶養される配偶者は「第3号被保険者」に区分されます。
第1号被保険者は、20歳~60歳までの40年間(480カ月)、自身で国民年金の保険料を納めなければいけません。
第2号被保険者は、国民年金に上乗せする形で厚生年金に加入するため、厚生年金の保険料を納めます。国民年金の保険料は、加入する厚生年金制度により負担する仕組みです。
その第2号被保険者に扶養される配偶者である第3号被保険者も、国民年金の保険料を個人で納める必要はありません。
1.2 厚生年金(老齢厚生年金):2階
厚生年金は、主に会社員や公務員などが加入する年金です。その他、厚生年金適用事業所で一定時間労働する人も厚生年金に加入します。
2階部分に位置する厚生年金は、1階の国民年金に上乗せして加入する仕組みとなるため、将来、受け取る年金は「国民年金(老齢基礎年金)+厚生年金」となります。
厚生年金の保険料は、給与や賞与などの報酬によって決定。老後の年金額は、この保険料と年金加入期間により決定するため、個人差が大きく見られます。