2024年8月14日、岸田総理が9月の総裁選に不出馬を表明しました。

総理総裁が変わるため、岸田総理が検討していた政策などが変更される可能性もあるでしょう。

例えば6月に記者会見で「低所得世帯への給付金」を追加で検討していると表明されましたが、政策は変わるかもしれません。

物価高も変わらず続いているため、年金世帯など低所得世帯にとっても厳しい状況が続いているでしょう。

年金世帯も世帯によっては低所得世帯に分類されるようですが、実際にいくらくらいの年金収入があるのかご存知の方は少ないと思います。

そこで今回は、実際に年金を受け取っている世帯がいくらくらい受け取っているのか年代ごとに確認し、シニア世代のお金事情を深堀りしていきます。

1. 【公的年金】厚生年金と国民年金の仕組みとは?

年金の基本をおさらいしていきましょう。

日本の年金制度はいわゆる「国民皆年金」で、日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人は全員加入が義務付けられているんです。

【写真10枚】1枚目/日本の年金制度のしくみ、2枚目/年金受給額を「一覧表」でチェック!

出所:日本年金機構「公的年金制度の種類と加入する制度」等を参考にLIMO編集部作成

1.1 国民年金(1階部分:基礎年金)

まず国民年金ですが、日本に住む20歳以上60歳未満の全員が加入するものです。

保険料はみんな同じで、2024年度の金額は月額1万6980円です。

この保険料をどれだけ長く払ったかで、将来もらえる年金額が決まります。ちなみに、2024年度の満額は月額6万8000円になります。

また国民年金の被保険者は、3つのタイプに分かれています。

  • 第1号被保険者:学生や自営業者が該当します。自分で保険料を払います。
  • 第2号被保険者:会社員や公務員がこれに当たります。厚生年金に加入しており、保険料は給料から天引きされます。
  • 第3号被保険者:第2号被保険者に扶養されている配偶者が該当します。個別に保険料を払う必要はありません。第2号被保険者が加入する厚生年金制度がカバーしてくれます。

1.2 厚生年金(2階部分)

次に、厚生年金です。これは公務員やサラリーマンが国民年金に加えて加入するものです。

保険料は毎月の給与やボーナスに応じて決まりますが、上限があります。

払った保険料や加入期間に応じて、将来もらえる年金が決まる仕組みですね。

この厚生年金は、国民年金にプラスして支給されます。

ここまでが年金の基本の基本です。次に、厚生労働省が発表したデータをもとに、実際の平均月額がどれくらいか、もう少し具体的に見ていきましょう。