1.1 国民健康保険料の収納率が低下する主な要因

収納率が低下する主な要因は、以下のとおりです。

  • 自治体の人口増加:人口の多い自治体は収納率が低下する傾向にあります
  • 経済的な理由:低所得者や失業者の増加で収納率が低下する傾向にあります
  • 保険料の増加:健康保険の保険料が増加すると収納率が低下する傾向にあります

各自治体では、収納率を向上させるためにさまざまな取り組みを実施しています。

主な取り組みは、以下のとおりです。

  • 多言語で収納方法をアナウンス:外国人向けにホームページ等で呼びかけ
  • 収納方法の多様化:振込や口座振替だけでなく電子マネーでの支払い

では、各都道府県の収納率がどのような状況となっているのか確認しましょう。

2. 都道府県ごとの収納率

厚生労働省が公表した「国民健康保険の財政状況について」から、以下の項目について確認します。

  • 収納率の全国平均
  • 各都道府県の収納率
  • 保険料の滞納世帯

保険料収入が前年度と比べて2%減少しているなかで、各都道府県の収納率がどのような状況となっているか確認しましょう。

2.1 国民健康保険料の収納率の全国平均

収納率の全国平均は、94.14%でした。

各年度ごとの推移をみると、以下のとおりです。

【写真1枚目/全4枚】収納率の年度ごとの推移。次の写真で「都道府県別の収納率」もチェック

収納率の年度ごとの推移

出所:厚生労働省「国民健康保険の財政状況について」

2018年度から増加を続けていましたが、2022年度は減少しました。

特に、5万人以上の市部は減少率が最も高く、2021年度から0.22%減少しています。

また、市部平均は93.93%でしたが、5万人未満の市部を除きすべての市部で平均を下回りました。

最も収納率が低かったのは「政令都市及び特別区」です。

では、都道府県ごとの収納率を確認しましょう。