最近は、金銭的な理由から定年後も再雇用で働く人が増えています。そのため、自分も再雇用で働いて収入を得ようと思っている人もいるかもしれません。

ただし、定年後も働くと年金が減るという話もあります。収入を増やすために働くのに、年金が減ってしまっては本末転倒です。

そこで本記事では、定年後も再雇用で年収300万円稼いだ場合を例に、年金が本当に減額されるのかを紹介します。

定年後も働くことを検討している人は、ぜひ参考にしてみてください。

1. 定年後も再雇用で年収300万円で働くと年金支給額は減るのか

では、さっそく定年後も再雇用で年収300万円で働いた場合に年金が減るのかを確認しましょう。

結論、再雇用で働いたからといって一律で年金支給額が減るわけではありません。給与収入と年金収入の合計額が一定を超えた場合にのみ、年金支給額の一部が支給停止となります。

具体的には、60歳以上の人で給与と年金合計の月額収入相当額が50万円を超えた場合に、50万円超過分の2分の1が支給停止となります。

【写真3枚】1枚目/在職老齢年金の計算方法フローチャート、2枚目/平均年収ごとの目安年金受給額

在職老齢年金の計算方法フローチャート

出所:日本年金機構「在職老齢年金の計算方法」

年収300万円は月額換算すると月25万円のため、年金受給額が月25万円を超える人は、合計で月50万円を超えることとなり、50万円超過分の2分の1が減額される仕組みです。

例えば、年金支給額が月27万円であれば給与と年金合計の月額収入相当額が52万円になるため、50万円超過分の2万円の半分である1万円が支給停止となります。