2.3 男性のおひとりさま世帯
会社員や公務員だった男性は、厚生年金を平均16万3875円受給しています。また、自営業や個人事業主などで国民年金に加入していた場合は、5万8798円です。
総務省統計局の「家計調査報告 家計収支 2023年(令和5年)平均結果の概要」より、65歳以上おひとりさま世帯の平均支出は14万5430円なので、厚生年金を受給する場合は年金だけで生活費をカバーできる可能性があります。
しかし、国民年金の場合は8万7000円程不足する計算になります。
2.4 女性のおひとりさま世帯
厚生年金に加入していた女性は、厚生年金を平均10万4878円を受給しており、国民年金のみの場合は5万4426円となっています。
1ヵ月の平均支出は14万5430円なので、厚生年金を受給する方の場合約4万円が、国民年金を受給する方の場合は約9万1000円が不足する可能性があるでしょう。
3. まとめにかえて
令和6年度の年金額は昨年度よりも2.7%引き上げられ、厚生年金では6001円、国民年金では1750円の増額になります。
物価高が続く中、少しでも受給額が増額されるのは嬉しいニュースですが、生活費が年金だけでカバーできない世帯も少なくありません。
今後、年金の給付額が減額されたり、物価高がさらに継続したりする可能性は否定できないため、公的年金以外にも老後資金の準備を始めておく必要があるでしょう。
金融機関への預貯金やNISA、iDeCoなどを活用して、できるだけ早期に準備を開始しましょう。
参考資料
木内 菜穂子