岸田文雄首相が9月の自民党総裁選に出馬しないことを表明しました。
次々と次期首相候補があがっている中で、誰が選ばれるか注目が集まっています。今後の日本経済、政策など私たちの暮らしにも大きく関わってくることなので目が離せませんね。
岸田政権では資産運用が促進されました。また、6月の会見では「低所得者世帯や年金生活世帯に向けた追加の給付金」を検討すると言及していたため、実現するのかどうかも注目したいポイントです。
年金は私たちの老後生活を支える資金のひとつです。
年金定期便などを確認して把握されている方もいるかもしれませんが、多くの方はどれくらい年金をもらえるかが不透明なのではないでしょうか。
今回は、公的年金制度について確認しながら、今のシニアが受給する年金平均額を見ていきましょう。
そのうえで、年金とは別に、老後資金をどのように増やしていくのかを考えていきます。
1. 国民年金と厚生年金「2階建てのしくみ」
公的年金制度は下図のとおり、「国民年金(基礎年金)と厚生年金」の2階建て構造をしています。
1階部分の国民年金には、日本に住む20歳から60歳までのすべての人が原則として加入します。
60歳になるまで支払う保険料は、全員一律。2024年度は月額1万6980円です。
ただし、実際に国民年金保険料を支払うのは第1号被保険者のみで、第2号被保険者は厚生年金保険料を支払います。第3号被保険者は支払う必要がありません。
2階部分の厚生年金には、第2号被保険者である会社員や公務員、またパート等で一定要件を満たした方が、国民年金に上乗せする形で加入します。
保険料は収入に応じて決まりますが、上限があります。年収2000万円の人も3000万円の人も、保険料は変わらないということです。
次章では、70歳代~80歳代の国民年金と厚生年金の受給額を、1歳刻みで比較してみましょう。