3. 70歳~89歳「国民年金」平均受給月額は?
同資料より、国民年金も見ていきましょう。
3.1【国民年金】70歳代
- 70歳:5万7405円
- 71歳:5万7276円
- 72歳:5万7131円
- 73歳:5万7040円
- 74歳:5万6846円
- 75歳:5万6643円
- 76歳:5万6204円
- 77歳:5万6169円
- 78歳:5万5844円
- 79歳:5万5609円
3.2【国民年金】80歳代
- 80歳:5万5483円
- 81歳:5万7204円
- 82歳:5万6981円
- 83歳:5万6815円
- 84歳:5万6828円
- 85歳:5万6404円
- 86歳:5万6258円
- 87歳:5万5994円
- 88歳:5万5560円
- 89歳:5万5043円
国民年金は、70歳代も80歳代も受給月額の平均は5万円台です。
厚生年金は14万円~16万円と世代により平均額が異なりますが、国民年金は全員一律の保険料を支払う仕組みもあり、年代別に大きな差は見られません。
どの年代においても、国民年金だけの収入で老後生活を送るのは厳しいと考えられます。
現役時代のうちから、老後に向けた対策をとっておく必要があるでしょう。
3.3 参考「ねんきんまとめ」
ご参考までに、国民年金と厚生年金の60~90歳以上の平均月額を男女全体と男女別に見ておきましょう。
国民年金は、男女全体・男女別ともに5万円台です。一方、厚生年金は、男女全体は14万3965円ですが、男性は16万3380円、女性は10万4686円と男女差が見られます。
やはり厚生年金は現役時代の働き方が年金額に大きく影響することが読み取れますね。
4. 2023年度の年金額は増額!しかし物価上昇のペースには追いつかず
2023年度の年金額は、増額改定となりました。67歳以下の新規裁定者は原則2.2%、68歳以上の方は原則1.9%の増額です。
しかし、昨今のハイペースな物価上昇率は、年金の増額率を上回っています。
年金は、毎年見直しが行われますが、物価や賃金などの上昇を上回るような大きな引き上げは期待できない仕組みになっています。
こういった背景も踏まえ、老後対策を行っていく必要があるでしょう。
いまの日本は低金利の時代ですので、物価上昇ペースに大きな遅れをとらないよう「投資」も視野に入れるのも良いですね。
投資にはリスクがあり、状況によっては、お金が減ってしまう場合もあります。しかし、長期間にわたり、分散しながら、少しずつ積み立てていけば、短期的には損失を被る場合があったとしても、その損失をカバーできる期待ができます。
税制優遇の得られるiDeCoやつみたてNISAなどの制度を上手く活用させた資産運用を検討してみてはいかがでしょうか。
5. まとめにかえて
今回は70歳~89歳の公的年金の支給額について、1歳刻みで見ていきました。
もし、物価上昇があれば、生活そのものにかかるお金が増えてしまい、年金ではとても賄いきれません。
しかし、その分を補てんする準備をしておけば、安心した自分らしい老後生活を迎えることができるでしょう。ぜひ自分で年金を増やす取り組みを進めていきましょう。
参考資料
菅原 美優