ソニーの給料は過去10年でどう変わったか

企業年収給与研究シリーズ

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世界を代表する電気機器メーカーであるソニー。最近はエンターテインメント事業や半導体事業が注目される中、事業ポートフォリオが大きく変わってきた同社。今回はソニー(単体)の従業員数と給与の変化についてみてみました。

なぜ連結ではなく単体の数字を見るのか

経済だけではなく、企業活動のグローバル化が進んでいる現状、企業の大きさを図る上で従業員数は連結で見るのが当たり前となっています。一方で、日本で暮らす私たちにとっては、世界で活躍する日本のグローバル企業といえども、それら企業が抱える海外連結子会社はイメージしにくいというのが実際ではないでしょうか。

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就職活動や転職活動で対象となるのは、実際には単体の企業でもあったりします。そこで今回はあえて連結ではなく単体の従業員数、その従業員の平均年間給与に関して有価証券報告書をもとに見て行こうと思います。ここでいう年間平均給与とは、賞与及び基準外賃金を含んでいます。

ソニーの給料は過去10年でどう変化したのか

下図を見ていただければお分かりかと思いますが、ソニーの2017年度の従業員の平均年間給与は1014万円と過去10年の中でもっとも高い水準となりました。過去10年で見ると、2014年度の860万円がもっとも低い水準であり、2017年度にかけて大きく改善した形となっています。

また、10年前の2008年度比較すると981万円から1014万円と増加しています。2008年度対比では+3%増と若干増えてはいますが、大きく変わったとは言えません。

ソニー単体の従業員数は過去10年で7分の1近くにまで減少

今回のデータで注目すべきはソニー単体の従業員数です。2008年度に1万8054人いたのが、2017年度には2428人にまで減少しています。実に7分の1近くにまで減少しています。なぜでしょうか。

特筆すべきは、同社の分社化や事業譲渡の施策の歴史です。最近の動きを振り返ってみましょう。

2014年7月には、VAIOブランドを付して営業していたPC事業をソニーから日本産業パートナーズに譲渡。またテレビ事業を分社化(ソニービジュアルプロダクツに)。

2015年10月にはビデオ及びサウンド事業を分社化(ソニービデオ&サウンドプロダクツに)。

2016年4月には半導体事業を分社化(ソニーセミコンダクタソリューションズに)。

2017年4月にはイメージング・プロダクツ&ソリューション事業を分社化(ソニーイメージングプロダクツ&ソリューションズに)。同年9月には電池事業を村田製作所グループに譲渡をしています。

まとめにかえて

こうしてみてくると、単体の従業員の給与は過去10年では大きく変わっていませんが、分社化と事業譲渡を重ね、従業員数は大きく変わりました。ちなみに単体従業員数の平均年齢は2008年度が40.3歳から2017年度の42.3歳に上昇しています。今後、同社が既存の事業ポートフォリオをどのように変化をさせ、また収益を上げていくのかに注目です。

LIMO編集部

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LIMO編集部

LIMO編集部は、個人投資家向け金融経済メディアであるLongine(ロンジン)の執筆者である国内外大手証券会社で証券アナリストや運用会社のファンドマネージャーとして長年の調査や運用経験を持つメンバーやビジネス系インターネットメディアでの運営経験者等を中心に構成されています。国内のみならずグローバルの視点から、金融・経済ニュースや投資に関する知識・アイデア、ビジネスパーソンの役に立つ情報ををわかりやすくお届けします。