過去の同月に公開された記事をプレイバック!もう一度読み直したい、「編集部セレクション」をお届けします。 (初公開日:2021年8月9日) |
定年退職を目前にひかえている50代。
老後に向けて、資金形成にラストスパートをかける方も少なくないのではないでしょうか。
そこで今回は、証券会社でファイナンシャルアドバイザーとしてお客様の資産運用に携わってきた私から、50代の貯蓄実態を参考にしながら、老後の暮らしにかかるお金について、お話ししていきたいと思います。
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1. 50代世帯の貯蓄はどれくらいか
それでは、金融広報中央委員会の「令和2年 家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査]」から、50代世帯の貯蓄額を見ていきましょう。
1.1 金融資産保有額(金融資産を保有していない世帯を含む)
平均:1684万円
中央値:800万円
【貯蓄額別分布】
- 金融資産非保有:13.3%
- 100万円未満:6.4%
- 100~200万円未満:5.3%
- 200~300万円未満:5.3%
- 300~400万円未満:2.8%
- 400~500万円未満:3.4%
- 500~700万円未満:8.3%
- 700~1000万円未満:9.2%
- 1000~1500万円未満:11.7%
- 1500~2000万円未満:5.7%
- 2000~3000万円未満:10.8%
- 3000万円以上:13.8%
- 無回答:3.9%
2019年、金融庁のレポートに端を発した「老後2000万円問題」が話題となりました。ここでクローズアップされた「2000万円」という貯蓄額をクリアしている世帯は、全体の24.6%のようです。
また、実態をより反映していると言われる中央値で見ると、800万円という結果です。
50代世帯の2割強が貯蓄2000万円をクリアできている一方で、約半数の世帯が貯蓄1000万円のラインに達していないことが分かりました。
2. 老後は「2000万円」で安心できるのか?
ここで、あらためて「老後2000万円問題」を検証してみたいと思います。本当に2000万円の貯蓄があれば、老後は安心して生活できるのでしょうか。