2024年6月21日に岸田総理が、経済対策について記者会見を開きました。
総理は「秋ごろに低所得世帯への給付金を再び支給することを検討している」という趣旨の発言をしています。
そこで気になるのが、実際のところ、年金生活者や低所得者世帯の人がどのくらいの年金をもらっているかということでしょう。
年金だけで生活するのは大変そうだと不安な人もいるでしょう。
今回は厚生年金や国民年金の実際の水準をチェックしながら、シニア世代の生活を考えてみましょう。
厚生労働省の資料を基にした年金の一覧表など、具体的な金額も見ていきます。老後の生活設計に役立つヒントが見つかるかもしれません。
1. 国民年金と厚生年金の仕組みとは？公的年金の基本
日本の公的年金制度は「国民皆年金」で、国民みんなで支え合う仕組みとなっています。
日本に住んでいる20歳以上60歳未満の人は、基本的に全員加入することになります。
1.1 国民年金（1階部分：基礎年金）
国民年金は、年金制度の1階部分です。
日本に住む20歳以上60歳未満の人は、全員加入が義務です。
2024年度の保険料は月額1万6980円。毎年変わるものですが、この金額を覚えておいて損はないでしょう。
将来もらえる年金の額は、払った期間に応じて決まります。ちなみに2024年度の満額は月額6万8000円です。
国民年金の加入者は、第1号から第3号までの3つに分かれています。
- 第1号被保険者：自営業者や学生など、自分で保険料を払ってる人たち。
- 第2号被保険者：会社員や公務員の方々で、厚生年金に加入しています。
- 第3号被保険者：第2号被保険者に扶養されている配偶者などです。
第1号の人たちは、自分で保険料を納める必要があります。一方、第2号や第3号の人の場合は個別で納付する必要はありません。
1.2 厚生年金（2階部分）
厚生年金は、国民年金に「上乗せ」される2階部分です。公務員やサラリーマンが加入するのですが、毎月の給料やボーナスに応じた保険料を支払う仕組みになってます。
ただし、払う金額には上限があります。加入期間や保険料の納付額に応じて、将来受け取る金額が決まり、これが国民年金にプラスされて支給されます。
次の章では厚生労働省が発表した「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」を元に、国民年金と厚生年金の平均月額を見ていきましょう。
これを知れば、将来の生活設計も見えてくるでしょう。
