岸田総理は6月21日の記者会見で、「年金受給世帯や低所得者世帯を対象に追加給付金の支援を検討する」と明言しました。
現在は定額減税や住民税非課税世帯等に向けた10万円給付も進められていますが、さらに追加で行う予定とのことです。
一方で、2019年以降は「年金等の収入が少ない高齢者」を対象に、2ヶ月に1度支給される「年金生活者支援給付金」があることをご存知でしょうか。
年金生活者支援給付金制度の概要や対象者、その財源等について解説します。
また、国民年金・厚生年金の平均受給額についても合わせて確認しておきましょう。
1. 2ヶ月ごとに支給される「年金生活者支援給付金」とは
「年金生活者支援給付金制度」は、年金収入やその他の所得額が一定基準額以下の年金生活者を支援するため、年金に上乗せして支給されるものです。
比較的新しい制度で、2019年10月1日にスタートしました。
1.1 年金生活者支援給付金の財源
その財源は、消費税率の引上げ分です。
消費税が8%から10%になった2019年10月1日に施行され、初回支給日は2019年12月13日だったのです。
1.2 年金生活者支援給付金の種類
年金生活者支援給付金は、受け取る年金種類や所得によって以下のとおりわかれます。
- 老齢年金生活者支援給付金
- 障害年金生活者支援給付金
- 遺族年金生活者支援給付金
基本的に公的年金と同じ日に支給されることとなるため、2ヶ月ごとに振り込まれます。
制度創設時期での試算によると、老齢年金生活者支援給付金の対象者は約610万人、補足的老齢年金生活者支援給付金の対象者は約160万人、障害年金生活者支援給付金と遺族年金生活者支援給付金の対象者はあわせて約200万人でした。