2. 老後に受け取れる年金の平均額はいくら?

日本の公的年金には「国民年金(基礎年金)」と「厚生年金」があり、どちらを受け取れるのかは、現役時代の働き方によって変わります。

  • 国民年金のみ受給する人:専業主婦、自営業者、フリーランスなど
  • 国民年金と厚生年金どちらも受給する人:会社員、公務員など

国民年金は、原則日本に住む20歳以上60歳未満の人全員が加入対象で保険料は一律なのに対して、厚生年金は、主に会社員や公務員などが加入対象で、保険料は収入に応じて変わります。

国民年金のみ受給の人と、国民年金と厚生年金を受給する人とでは、受け取れる年金額は大きく変わります。

厚生労働省年金局の「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」によると、国民年金と厚生年金(国民年金を含む)それぞれの平均月額は下記のとおりです。

国民年金・厚生年金の平均月額一覧表

国民年金・厚生年金の平均月額一覧表

出所:厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」をもとにLIMO編集部作成

【国民年金(基礎年金)の平均月額】

  • 全体:5万6316円
  • 男性:5万8798円
  • 女性:5万4426円

【厚生年金の平均月額(国民年金を含む)】

  • 全体:14万3973円
  • 男性:16万3875円
  • 女性:10万4878円

国民年金は保険料が一律であることから、受給額に個人差が生じていませんが、平均月額は約5万円と少ないものとなっています。

厚生年金は、収入によって保険料が変動するため、受給額に個人差が生じやすく、男女によって受給額に大きな違いがあることがみてとれます。

また、厚生年金は国民年金に上乗せして支給されるため、国民年金よりも受給額が高くなっています。

とはいえ、厚生年金の平均月額は約14万円となっており、現役時の給与と比較すると「少ない」と感じた方もいるのではないでしょうか。

さらに、公的年金は毎年受給額の見直しがされますが、2024年度は実質目減りの改定がされています。

次章にて、2024年度の年金額例を確認していきましょう。