昨今の物価上昇トレンドを受け、今夏には「住民税非課税世帯等」への10万円給付がスタートしているほか、秋には低所得者・年金生活世帯に対する追加給付案が検討されています。
少子高齢化や物価上昇が続く日本では、老後への不安を感じる方も多いかもしれません。とりわけ老後を間近に控えた50歳代・60歳代では、十分に貯蓄を蓄えておきたいと考えている方もいることでしょう。
では、周りの50歳代・60歳代はどれほど資産を用意できているのでしょうか。今回は50歳代・60歳代の資産状況の実態を探っていきます。
1. 50歳代・60歳代の平均給与はいくら?
まずは国税庁「令和4年分 民間給与実態統計調査」より、年齢階層別の平均給与を確認します。
- 20~24歳:男性291万円・女性253万円・全体273万円
- 25~29歳:男性420万円・女性349万円・全体389万円
- 30~34歳:男性485万円・女性338万円・全体425万円
- 35~39歳:男性549万円・女性333万円・全体462万円
- 40~44歳:男性602万円・女性335万円・全体491万円
- 45~49歳:男性643万円・女性346万円・全体521万円
- 50~54歳:男性684万円・女性340万円・全体537万円
- 55~59歳:男性702万円・女性329万円・全体546万円
- 60~64歳:男性569万円・女性267万円・全体441万円
- 65~69歳:男性428万円・女性227万円・全体342万円
- 70歳以上:男性367万円・女性211万円・全体298万円
- 全体平均:男性563万円・女性314万円・全体458万円
※上記の平均年収は、正規雇用者・非正規雇用者を含む
上記のとおり、50歳代が年収のピークを迎え、男性では全年代でもっとも平均給与が高い「702万円」をマークしています。
60歳代以降になると役職定年を迎える人も多く収入は一気に下がりますが、同時に退職金を受け取り「収入は減ったけど貯蓄は増えた」という世帯もあるかもしれません。
次章では50歳代・60歳代がどれほど貯蓄できているのか見ていきます。