4. 国民年金の平均受給額はいくら？
4.1 国民年金（老齢基礎年金）の平均年金月額
- 〈全体〉平均年金月額：5万6316円
- 〈男性〉平均年金月額：5万8798円
- 〈女性〉平均年金月額：5万4426円
国民年金で5万円台という結果になりました。
国民年金は保険料が一律であることから、大きな個人差は見受けられません。
ご自身の受給額について詳しく知りたい方は「ねんきんネット」や「ねんきん定期便」を参照するとよいでしょう。
5. FPから将来に向けた提案
現在老後生活を送っている方の状況を確認してきましたが、リアルな実態を知ると不安になる方も多いでしょう。
「こんなに貯蓄をできるのか」「年金には期待できない」という声をたくさん聞きます。
改善するためには、資金計画を立てることが重要です。まずは、自分の収入と支出を確認し、毎月どれだけ貯金に回せているかを計算してみましょう。これにより、現在の貯金ペースが目標金額に達するのに十分かどうかを確認できるため、次の対策を立てやすくなります。
仮に十分に貯められるペースなのであれば、後は継続できればよいでしょう。
今のペースでは不足する可能性がある場合、資産運用をして効率よくお金を貯めていくことが必要です。
日本ではNISAやiDeCoなど効率よく資金を貯めるための制度が備わっており、誰でも簡単に始められるようになっています。まずは少額からでもチャレンジしてみるのがいいかもしれませんね。
資産運用をするとなると元本保証ではないため、リスクを理解したうえで始める必要があります。自分が許容できるリスクなのかをしっかりと把握し、計画的に資産運用を始めることが大切です。
6. 【ご参考】70歳代・二人以上世帯の貯蓄額（金融資産保有世帯のみ）
- 100万円未満：7.0％
- 100～200万円未満：6.3％
- 200～300万円未満：5.4％
- 300～400万円未満：5.8％
- 400～500万円未満：3.1％
- 500～700万円未満：7.7％
- 700～1000万円未満：7.2％
- 1000～1500万円未満：12.7％
- 1500～2000万円未満：8.2％
- 2000～3000万円未満：9.1％
- 3000万円以上：24.3％
＜貯蓄額平均と中央値＞
- 平均：2188万円
- 中央値：1100万円
参考資料
- 金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査［二人以上世帯調査］（令和5年）」
- 厚生労働省「令和6年度の年金額改定についてお知らせします」
- 厚生労働省年金局「令和4年度 厚生年金保険・国民年金事業の概況」
川勝 隆登
