7月26日からパリオリンピックが始まり、日本人選手の活躍は私たちに大きな感動をもたらしてくれています。
今回のパリオリンピックで感じたエネルギーを、明日の活力にされる方も多いことでしょう。
一方で、筆者はファイナンシャルアドバイザーとして勤務していますが、「将来が不安」という相談を受けることがしばしばあります。
不安を払拭するためにはまず、将来どのような生活を送りたいのか具体的にイメージしていくことが大切です。
そこで本記事では、老後生活を送る70歳代二人以上世帯の実態について確認していきます。
今現在、老後生活を送る方々がどれぐらいの資金をもってやりくりしているのかをイメージしてみましょう。
1. 【70歳代二人以上世帯】「貯蓄3000万円以上」の世帯は何パーセント?
金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、70歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。
1.1 【70歳代・二人以上世帯】の貯蓄3000万円の割合
- 19.7%
1.2 【70歳代・二人以上世帯の貯蓄額】平均と中央値
- 平均:1757万円
- 中央値:700万円
1.3 【70歳代・二人以上世帯の貯蓄額一覧表】(金融資産を保有していない世帯を含む)
- 金融資産非保有:19.2%
- 100万円未満:5.6%
- 100~200万円未満:5.1%
- 200~300万円未満:4.3%
- 300~400万円未満:4.7%
- 400~500万円未満:2.5%
- 500~700万円未満:6.2%
- 700~1000万円未満:5.8%
- 1000~1500万円未満:10.2%
- 1500~2000万円未満:6.6%
- 2000~3000万円未満:7.4%
- 3000万円以上:19.7%
70歳代・二人以上世帯で「貯蓄3000万円以上」を保有する世帯の割合は約2割となりました。
平均値は1757万円ですが、より実態に近いと考えられる中央値を見ると700万円となっています。
70歳代というと退職金も受け取って豊かな老後生活を送っているイメージがありますが、その実態は想像以上に厳しい状況にあることがうかがえます。
老後の収入源として代表的なのが「年金」ですが、2024年度ではいくらになるのでしょうか。次章で確認します。