2024年6月21日、政府は、物価高騰による家計への影響が大きいと考えられる年金生活世帯や低所得世帯を対象に追加給付金を検討していると発表しました。

年金暮らしが厳しいものであると想像できます。

本記事では、60歳代に注目し、貯蓄額や年金受給額など、シニアの貯蓄事情について確認していきます。

1. 【60歳代・二人以上世帯】貯蓄3000万円以上は20.5%

金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」より、60歳代・二人以上世帯の貯蓄事情を確認します(金融資産を保有していない世帯を含む)。

※貯蓄額には預貯金以外の株式や投資信託、保険商品などの金融商品残高が含まれます。

【写真4枚】1枚目/60歳代・二人以上世帯の貯蓄額円グラフ、2枚目以降/厚生年金・国民年金の平均受給額(月額)一覧表

【貯蓄額の円グラフ】60歳代・二人以上世帯

出所:金融広報中央委員会「家計の金融行動に関する世論調査[二人以上世帯調査](令和5年)」をもとにLIMO編集部作成

1.1 【60歳代・二人以上世帯】平均貯蓄額と中央値

  • 平均:2026万円
  • 中央値:700万円

1.2 【60歳代・二人以上世帯】貯蓄額ごとの世帯割合(金融資産を保有していない世帯を含む)

  • 金融資産非保有:21.0%
  • 100万円未満:5.9%
  • 100~200万円未満:4.5%
  • 200~300万円未満:4.3%
  • 300~400万円未満:3.0%
  • 400~500万円未満:1.9%
  • 500~700万円未満:7.2%
  • 700~1000万円未満:6.7%
  • 1000~1500万円未満:6.8%
  • 1500~2000万円未満:5.4%
  • 2000~3000万円未満:9.5%
  • 3000万円以上:20.5%

60歳代・二人以上世帯の貯蓄額は、上記のとおり金融資産非保有世帯が21.0%、貯蓄3000万円以上の世帯が20.5%とそれぞれ2割を占めています。

近年は定年年齢の延長や、定年制度の廃止などが進みつつあるため、60歳代でも現役で働いている方はたくさんいると考えられます。

調査結果は上記のとおりですが、60歳代でこれから退職金を受け取る人もいるでしょう。

次に、現在のシニア世代の年金額を確認していきます。