4. 社会保険が義務化されたときの「新しい3つの決まり」
パート・アルバイトの社会保険加入が義務化された場合、以下の事例が起こり得ると考えられます。
- 全事業所で106万円の壁が適用される
- 小規模の個人経営でも社会保険に加入
- 副業などで複数の勤務先がある人・フリーランスの人も対象に
社会保険の適用拡大は、パートやアルバイトに加えて個人事業主や副業をしている人にも影響をおよぼす可能性があります。
正社員以外の働き方で仕事をしている人は、ぜひ今後の社会保険や年金保障の話題を注視してみてください。
4.1 全事業所で106万円の壁が適用される
社会保険はすべての法人が加入する義務があります。直近10年間で、社会保険は以下のように適用対象が広がり続けています。
- 2016年:従業員501人以上で要件を満たすパート・アルバイトに適用
- 2022年:従業員101人以上で要件を満たすパート・アルバイトに適用
- 2024年10月:従業員51人以上で要件を満たすパート・アルバイトに適用
そのため、今後も適用が拡大されればほとんどの事業所でパート・アルバイトも社会保険に加入することになります。
年収の壁も「106万円の壁」が一般化する可能性があるでしょう。
もし全事業所に社会保険が適用されれば、より多くの年金原資がつくれるため、高齢者世代の受け取る年金が増えることが予想されます。
また、社会保険に加入する人が増えるため、1人あたりの社会保険料負担額は減る可能性も考えられます。