2. 単身・夫婦世帯の「モデル年金」パターンごとに試算結果を確認

2024年5月13日、厚生労働省「第15回社会保障審議会年金部会」は、世帯類型ごとのモデル年金の試算を公表。単身世帯・夫婦世帯、それぞれの試算結果を確認していきます。

2.1 単身世帯のモデル年金

単身世帯のモデル年金は、現役時代の報酬ごとに以下の年金額を用いて試算されました。

  • 報酬54万9000円(※男性の平均的な収入を1.25倍):合計年金額 18万6104円
  • 報酬43万9000円(※男性の平均的な収入):合計年金額 16万2483円
  • 報酬32万9000円(※男性の平均的な収入を0.75倍):合計年金額 13万8862円
  • 報酬37万4000円(※女性の平均的な収入を1.25倍):合計年金額 14万8617円
  • 報酬30万000円(※女性の平均的な収入):合計年金額 13万2494円
  • 報酬22万5000円(※女性の平均的な収入を0.75倍):合計年金額 11万6370円
  • 報酬14万2000円(※短時間労働者(男女計)の平均的な収入):合計年金額 9万8484円
  • 国民年金のみ加入:年金額 6万8000円

2.2 夫婦世帯のモデル年金

夫婦世帯のモデル年金としては、下記の通り「夫婦共働き」「片働き」に分けて試算されました。

共働き

  • 男性の平均的な収入を1.25倍+女性の平均的な収入を1.25倍:33万4721円
  • 男性の平均的な収入+女性の平均的な収入:24万9777円
  • 男性の平均的な収入を0.75倍+女性の平均的な収入を0.75倍:25万5232円
  • 男性の平均的な収入を1.25倍+短時間労働者の平均的な収入:28万4588円
  • 男性の平均的な収入+短時間労働者の平均的な収入:26万967円
  • 男性の平均的な収入を0.75倍+短時間労働者の平均的な収入:23万7346円
  • 女性の平均的な収入を1.25倍+短時間労働者の平均的な収入:24万7101円
  • 女性の平均的な収入+短時間労働者の平均的な収入:23万978円
  • 女性の平均的な収入を0.75倍+短時間労働者の平均的な収入:21万4854円

片働き

  • 男性の平均的な収入を1.25倍+国民年金のみ加入:25万4104円
  • 男性の平均的な収入+国民年金のみ加入:23万483円
  • 男性の平均的な収入を0.75倍+国民年金のみ加入:20万6862円
  • 女性の平均的な収入を1.25倍+国民年金のみ加入:21万6617円
  • 女性の平均的な収入+国民年金のみ加入:20万494円
  • 女性の平均的な収入を0.75倍+国民年金のみ加入:18万4370円

現役時代の働き方と年金加入期間が、老後の受給額を大きく左右するというわけです。

次では、今のシニア世代が実際に受け取る年金額を見ていきます。厚生年金の男女全体平均をクリアする「月額15万円」以上を受け取れている人はどの程度いるのでしょうか。