株式市場の振り返り-日経平均株価は続伸、一時+226円高も最後はやや失速
2018年6月21日(木)の主要指標(カッコ内は前日終値比)
- 日経平均株価 22,693円(+137円、+0.6%) 続伸
- TOPIX 1,750.6(▲2.1、▲0.1%) 小幅反落
- 東証マザーズ総合指数 1,124.8(+11.4、+1.0%) 続伸
東証1部上場銘柄の概況
- 値上がり銘柄数:713、値下がり銘柄数:1,303、変わらず:75
- 値上がり業種数:13、値下がり業種数:20
- 年初来高値更新銘柄数:60、年初来安値更新銘柄数:69
東証1部の出来高は14億251万株、売買代金は2兆5,002億円(概算)となり、いずれも前日より減少しました。米中貿易摩擦の激化懸念が燻ったままであること等から、やや模様眺めムードが強まりました。ただ、売買代金は2兆5,000億円を維持しており、閑散相場というような状況ではなかったようです。
そのような中、日経平均株価は円安進行を背景に上値を追う展開となりました。前場の序盤には一時▲64円安となるものの、後場の終盤には一時+226円高まで買われる場面が見られています。最後はかなり失速しましたが、それでも続伸で引けました。
なお、TOPIXも同じような値動きでしたが、最後はプラス圏から転落して反落となりました。これは、大型株への買いが圧倒的に優勢だったことを示唆しています。
東証マザーズ総合指数は続伸、“メルカリ効果”が徐々に薄れ始める
東証マザーズの出来高は5,378万株、売買代金は1,187億円となり、いずれも前日より減少しました。
上場3日目となったメルカリ(4385)の売買代金は大幅に減少したものの、それでも東証マザーズ全体の約36%を占めるなど、相場全体の商いを牽引しました。ただ、メルカリを除くと全体的な商いは低調だったと見られます。
なお、総合指数は続伸で引けました。終値も1,100ポイントを固めつつありますが、本格的な回復には時間を要しそうです。
ソフトバンクGが一時+5%高の急騰、メルカリは利食い売りで一時▲7%超安
個別銘柄では、ファーストリテイリング(9983)が一時+3%超高となるなど大幅高で前日に続いて年初来高値を更新し、ソフトバンクグループ(9984)は一時+5%超高の急騰となりました。
また、キッコーマン(2801)、ユニー・ファミリーマートホールディングス(8028)、リクルートホールディングス(6098)など比較的指数寄与度の高い内需関連株が高値更新となり、テルモ(4543)も高値を付けましたが、終値では大幅下落となっています。
その他では、ファナック(6954)やキーエンス(6861)が値を上げ、直近は株価低迷が続いていた日立建機(6305)とコマツ(6301)も久々に大幅上昇となりました。
一方、前日に続き自動車株が冴えない値動きとなり、トヨタ自動車(7203)やホンダ(7267)が下落しました。
また、金融株が総じて売られ、三菱UFJフィナンシャル・グループ(8306)、三井住友フィナンシャルグループ(8316)、みずほフィナンシャルグループ(8411)のメガバンク3社が揃って年初来安値を更新しています。
新興市場では、上場3日目のメルカリ(4385)が前日に続いて利益確定売りに押された結果、一時▲7%超安まで売られるなど冴えない値動きとなりました。なお、終値は▲2%超安で引けています。
青山 諭志